Sick Team、DJハーヴィーほか、小野田雄が選ぶ5枚
Sick Team、DJハーヴィーほか、小野田雄が選ぶ5枚2011/06/08
少し前の話になりますが、2月にノルウェーのオスロで行われた北欧音楽コンベンションに行ってまいりました。ノルウェーの音楽シーンは音楽の市場規模でいうと日本の30分の1という小規模なものですが、それでも演者と聴衆の音楽に対するモチベーションと質が驚くほどに高く、だとしたら、それ以上に恵まれた日本のリスニング環境はもっともっと楽しまれてしかるべきだと思いました。そんなことを念頭に、少々まとまりに欠けるセレクションかもしれませんが、いま自分が気に入ってる5枚をご紹介させていただきます。
1. Sick Team『Sick Team』(発売中)2月にリリースした『我時想う愛』も最高だったS.L.A.C.K.がMONJUやソロで活躍するMCのISSUGI、LAのディープなシーンに長らく身を置いていたトラックメイカーのBudamunkと組んだ新世代ラップ・グループのファースト。ジェイ・ディラ実弟のイラ・ジェイら、海外のMCと相見えながら、ストレートにドープなヒップホップを極める突き抜けたスキルと才能にネクスト感ありあり。
2. cos/mes『SADISTIC SKATEPARK -2011 RE-MASTER ver.-』(6月22日発売)ヒップホップをルーツに持つアーティストとしては、DJ Krush、Force Of Natureに次いで世界進出を果たした日本のレフトフィールド・ユニット、COS/MES。彼らが2007年にリリースした幻のファースト・アルバム、そのリマスター盤はダンス・フロアでも、ホーム・リスニングでも機能するサンプルデリックなプロダクションとディガー特有のナードな屈折感が反転してキャッチーにさえ響くエッジーな一枚です。
3. DJ HARVEY PRESENTS LOCUSSOLUS『Locussolus』(6月15日発売)昨年、8年振りの来日を果たし、全国ツアーに1万人以上を動員したスーパー・カルト、DJハーヴィー。ディスコ、ハウス、バレアリック、コズミックと、ジャンルを自由自在に横断するプレイが全世界のアンダーグラウンド・シーンに大きな影響を与え続けている彼のレコーディング・プロジェクトは、テクノやエレクトロ、ディスコやダブ、サイケデリック・ロックなど、彼のプレイ同様、様々な音楽要素をミニマルなトラックに溶かし込むカッティングエッジなアプローチにセンスと経験の全てが凝縮されています。
4. SEAHAWKS『Vision Quest One: Spaceships Over Topanga』(発売中)サイケデリック・ロックのコレクターであり、スーパー・ファーリー・アニマルズらのアートワークを手掛けるなど、世界的に評価の高いイラストレーターでもあるピート・ファーラーと英国のレーベル〈Lo Recordings〉を主宰するジョン・タイからなる話題のユニットによる限定LP。音の波が寄せては返すシンセサイザーの海に、AORやメロウ・ソウルから取ったサンプル・フレーズが浮き沈みするオーシャニックなサウンドスケープに思わず耳がとろけます。
5. MERCURY REV『Deserter's Songs Instrumental』(6月14日発売予定)解散を念頭に放たれた起死回生となる98年の名作をリミックス、リマスタリングしたインスト・アルバム。オリジナルを愛聴した、している人は多い作品かと思われますが、ジョナサン・ドナヒューのファルセット・ヴォイスを剥ぎ取った本作は、アメリカーナのコズミックな側面がいかにクリエイティヴなソングライティングとアレンジによってシンフォニックなスペース・ロックに変換されたのか、その真価を伝えてくれるはずです。
小野田雄
http://twitter.com/ond74
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