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今週の5,6枚

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No.175 ブブゼラに負けないほどの大音量で聴きたい6枚

2010/06/22 | タグ:

Text:田家 大知

 家のテレビでワールド・カップの試合を観ていると、ブブゼラの音に近所から苦情がきそうで音量を上げるのをビビッてしまいますが、あの蚊の大群を思わせる音は夏の風物詩っぽくて、慣れればそれはそれでオツなものかもしれませんね。あの音のおかげで本物の蚊が逃げていってくれるかもしれないし、蚊取り線香とブブゼラのコラボCMとかやればいいのに。そんな感じで、タイトルには全然深い意味はないですが、ブブゼラに負けないくらい大音量で聴きたい6枚でございます。

■気持ちよく振り回されちゃいたくなる2枚

1. モーモールルギャバン『クロなら結構です』(6月23日発売)
『クロなら結構です』収録“ユキちゃんの遺伝子”PV

 まずトップ・バッターは、モーモールルギャバンのメジャー・デビュー作となるミニ・アルバム『クロなら結構です』です。前作『野口、久津川で爆死』では本当に衝撃を受けさせていただきまして、彼らはとんでもなくリスナーをおちょくったような曲があれば、シリアスなラヴソングがあったりして、その術中にハマって翻弄されてしまう感じがたまらないですね。本作でも、“裸族”“パンティー泥棒の唄”などのライヴでの人気曲はもちろん、いきなりの奇声で幕を開ける謎のインスト曲に“J-POP”なんてタイトルをつけてみたり、PVを観ていると頭がおかしくなりそうになる“ユキちゃんの遺伝子”があったりと、完敗を認めたくなるような全6曲を収録。どんなにラディカルなことをやっても、彼らにはカリスマ性があるので、今後も多くの人々が戸惑いながらもその後をついていくと思います。

2. 山中さわお『DISCHARGE』(6月23日発売)
『DISCHARGE』収録“DAWN SPEECH”PV

 続きまして、the pillowsのフロントマン、山中さわおによる初のソロ・アルバム『DISCHARGE』です。これは楽しみにしていた人は相当多いでしょう。クハラカズユキ(The Birthday)、高橋宏貴(Scars Borough)、福岡晃子(チャットモンチー)、YOKO、AYUMI(noodles)、鈴木淳(the pillowsのサポート)といった豪華ゲストが参加した本作は、全編英語詞のストレートなロック・アルバム。彼のソングライティングのセンスや歌声が堪能できるのはもちろんのこと、何よりもサウンドがすごく丁寧に綺麗に録られていて、並々ならぬこだわりを感じさせます。USインディーやオルタナ周辺が好きな人は、この温かくて奥行きがあって少し歪んだ空気感の虜となることでしょう。the pillowsの作品よりも、山中さわおの人間性を身近に感じることができる、親近感に満ちたアルバムです。

■女の子に元気をもらいたくなる2枚

3. MEG『MAVERICK』(6月23日発売)
『MAVERICK』収録“SECRET ADVENTURE”PV

 そしてお次は、MEGのニュー・アルバム『MAVERICK』です。今作のプロデュースは『Beautiful』以来となる中田ヤスタカということで、デイヴ・リアンといっしょに作った前作ミニ・アルバム『journey』もよかったですが、こちらの方がよりしっくり来る気がしますね。しかも、この作品はすごく地に足がついているというか、ホッとするというか、変に気負いすぎている感じが全然ない。アルバムについて語ったインタヴューを見てみても、やはりいままでのように何かのキャラを被ったような感じがなく、かなり等身大で裸のMEGが溢れ出た作品になったようです。歌声の音域も広がったのか、特に高い音が美しすぎて気が遠くなりそうでした。文句なしの最高傑作ではないでしょうか。

4. SKE48“ごめんね、SUMMER(typeA)”(7月7日発売)
SKE48“ごめんね、SUMMER”PV

 そしていまをときめくSKE48のシングル“ごめんね、SUMMER”です。筆者はSKE48のメンバーをひとりも知らないほどの時代遅れ人間で、こんな自分がいろいろ語るのもおこがましいのですが、これはかなりの勝負シングルとなるのではないでしょうか。その理由は何よりも曲がいいこと。正統派アイドル・ポップの王道とも言うべき表題曲の盛り上がり感は異常だし、その他もMi-keみたいな(古くてすみません)オールディーズ調のロック歌謡から、泣かせる曲、ラップが入ったファニーな曲があったりと、カップリング曲も充実しているので、収録曲の違うType AとBはぜひとも両方揃えておきたいです。いや~、アイドルって本当にいいな~って思いましたね。先日、親知らずを抜いて、シクシク押し寄せる痛みに意気消沈してたのですが、このシングルを聴いてその痛みも吹っ飛びました。これからはメンバー全員の名前が言えるように勉強します。

■キラキラでピコピコでエロエロな2枚

5. WORLD ORDER『WORLD ORDER』(7月7日発売)
WORLD ORDER“WORLD ORDER”PV

 ラスト2組は、須藤元気のユニット〈WORLD ORDER〉のファースト・アルバムから。これは須藤元気という名前の先入観に縛られず、とりあえず純粋に音楽を聴いてみてほしいです。ミト(クラムボン)や渡部高士、ACIDMANなどの豪華作家陣によるダンス・ミュージックに気持ちよく踊らされ、メッセージ性の強いシンプルな歌詞が胸に飛び込んでくる。くるりやスーパーカーの四つ打ち時代が好きな人にとっては大盛り上がりではないでしょうか。そこへ来て、格闘家時代の須藤元気をここまで有名にしたあのパフォーマンスを解禁したPV。もう待ってましたって感じですよね。彼にしかできない表現をついにやってくれた気がします。さらにはtrfの大名曲“BOY MEETS GIRL”のカヴァーのキラキラ感が凄まじくて、これを聴くだけでもこの作品は買いでしょう。須藤元気の著書に魅せられた人もきっと満足いく一枚だと思います。

6. PARAELE STRIPES『feyz』(7月14日発売)
PARAELE STRIPESのライヴ映像

 そして最後はこれ! 今回のなんじゃこりゃー大賞です。アメリカ育ちのMARSと、顔は外国人だけど純和風な(?)松下による福岡発のダンス・エレクトロ・ユニット、PARAELE STRIPESのミニ・アルバム『feyz』を。プロフィールを読んだら、流行りのダンス・ロック・バンドかなと思っていたのですが、全然そんなことない! 一応サウンドはそっち系のアッパーな四つ打ちビートですが、そこに乗るのが山本領平みたいなセクシーで甘いヴォイスで、流暢な巻き舌の英語で歌うもんだから、ものすごく色っぽい。スティーヴィー・ワンダーを師と仰ぐそうで、かなりそっち方面の歌い上げる系の要素が強いです。サカナクションとか80KIDZとかm-floとかニュー・オーダーとかのファンはもちろん、東方神起などの韓流グループのファンにも訴求するような、ものすごい幅広さを感じさせる作品です。化粧品のCMにでも使えばむちゃくちゃ売れると思うんですけど、どうでしょうか。

 いかがでしたか? 今週は日本の勝利を目指して、景気よく音楽を鳴らしていきましょう。ではまた次回に!

●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
1. モーモールルギャバン『クロなら結構です』
2. 山中さわお『DISCHARGE』

3. MEG『MAVERICK』

4. SKE48“ごめんね、SUMMER (typeA)”
5. WORLD ORDER『WORLD ORDER』
6. PARAELE STRIPES『feyz』

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