No.104 2009年を明るい年にする6枚
2009/01/06 | タグ:369 SLY MONGOOSE サカナクション スチャダラパー 木村カエラ 点と線 西野名菜
あけましておめでとうございます。今年もOOPS!をよろしくお願いします。ところで、2009年というと「機動戦士ガンダム」の中では地球連邦軍が設立された年だそうです。それに比べて、現実世界では国家/民族同士のこまごました紛争が後を絶たなかったり、政府のオタオタした対応で力の弱い人々が苦しい想いをしていたりと、全く人類は何やってんねん!って感じの酷い有様ですが、そんな中でも我々の生活を少しでも明るく楽しく彩ってくれそうなディスク6枚を選んでみました。
●嗚呼、素晴らしきコラボレーション哉、な2枚
1. スチャダラパー+木村カエラ“Hey!Hey!Alright”(1月14日発売)もはや〈ジャンルを超えて〉なんてフレーズが死語になってますよね。演歌歌手だろうがラッパーだろうが、気が合えば誰でもコラボレーションする時代ですから。そんな中、新年早々発売されるのが、スチャダラパーと木村カエラのシングル“Hey!Hey!Alright”です。これを見て面白い組み合わせだよねーなんて驚いていたら笑われます。全く違和感なく、めっちゃナチュラルに溶け合っています。内容はNHK教育テレビの大人気アニメ「メジャー」のオープニング・テーマということでか、えらいストレートな応援ソング。木村カエラがヨウヨウとラップするのを期待していた方は肩すかしを食らうかもしれないけど、素直に心に響くいい歌です。
2. 369“キャンプファイヤ”(1月28日発売)続きまして、こちらもジャンルがなんぼのもんじゃい!というコラボ。フレンチ・エレクトロやディスコ・パンク、レゲエなどをシャッフルした斬新なサウンドを発明し、シーンを騒がすメガネのニュー・カマー、369。彼がRYO(ケツメイシ)、TSUBOI(アルファ)、矢井田瞳を迎えた初のコラボレート・シングル“キャンプファイヤ”です。RYOとTSUBOIとの安定感抜群の掛け合いまでは想定内でしたが、そこに突然、歯磨き粉のクリアクリーンのような矢井田瞳の美声がキラリと滑り込み、それぞれの魅力が要所要所にうまく引き出せています。このコラボはかなり大成功で、伸びしろもあると思うので、アルバム1枚くらい出してほしいですよね。なんか無性に、時代が進化したんだなーと痛感してしまいました。
●大人の底力を感じさせる2枚
3. SLY MONGOOSE『MYSTIC DADDY』(1月28日発売)THE HELLO WORKSとしての活動を経て放たれるSLY MONGOOSEの、メジャー移籍第1弾となるサード・アルバム『MYSTIC DADDY』です。フル・アルバムとしては『TIP OF THE TONGUE STATE』から約3年ぶりとなる本作、怒涛の勢いで進化しています。レゲエやダブ、テクノやハウスからファンクまで、雑多なジャンルのエッセンスを凝縮した、サイケデリックで先鋭的なサウンドはこれまで同様に健在なのですが、問答無用に肉体中枢に訴えかけるアフロ&トロピカル感が増しています。オシャレなものを求めるファンよりも、ワールド・ミュージックのファンが増えそう。石野卓球がゲスト・ヴォーカリストとして参加した11分を超える“Jinxxx”をはじめ、とんでもない曲の連続なので、先入観を取っ払って正月からこの快楽グルーヴ地獄の奴隷になってみて下さい。
4. 点と線『ten to sen』(1月21日発売)昨年で結成10周年を迎え、『ISOLATION』と『PURPLE』という2枚のアルバムをたて続けにリリースしたSpangle Call Lilli Line。その男子チーム、笹原清明と藤枝憲による新プロジェクト=点と線のデビュー・アルバム『ten to sen』です。内容はストリングスとピアノで描かれた、架空のサウンドトラックのような音世界。点と線という名前がぴたりとハマる、幾何学模様の美しいイメージが次々と目に浮かびます。シネマティック・オーケストラやworld's end girlfriend辺りのファンは必聴でしょう。同日には、Spangle Call Lilli Lineのヴォーカル、大坪加奈によるソロ・プロジェクト=NINI TOUNUMAのアルバム『TOUNUMA NINI』もリリースされるので、そちらもあわせて要チェキで。
●ヤングの底力を感じさせる2枚
5. サカナクション『シンシロ』(1月21日発売)今回の6枚で最もヒット予想率の高い1枚です。バンド・サウンドとクラブ・ミュージックを巧みに融合させながらポップに進化し続けているサカナクションのニュー・アルバム『シンシロ』です。12月に発売した初のシングル“セントレイ”で十分覚醒した感はありましたが、アルバム単位で聴くと驚愕の彼方に吹っ飛ばされます。歌ものとして聴き入らせる曲から、トラックの妙で踊らせる曲まで何でもあり。フューチャリスティックで、ユーモアがあって、心の琴線に触れるメロディをちゃんと奏でてて、言うことないでしょう。彼らの成功で、中途半端な四つ打ち系ロックバンドが激減するのではないかしら。リスナーを無視して最先端を独走するのではなく、大衆に愛されるような親しみがちゃんとあるのが彼らの魅力ですよね。日本のロック・シーンの現状の混沌を体現する一作だと思います。
6. 西野名菜“Open Your Eyes”(1月28日発売)ラストは、日本テレビ系ストリート・ダンス・バラエティ「SUPER CHAMPLE」でもおなじみ、本格的なダンスと歌で〈ロック版安室奈美恵〉を目指す西野名菜のデビュー曲“Open Your Eyes”です。彼女はルックスが男好きするタイプの色っぽい顔で、運動神経も抜群。こういう踊れるタイプのアーテイストで、ロッキンな楽曲を歌う人は少なかったと思うので、かなり需要は高い気がします。ここからセクシーR&B系に路線変更などせずに続けていれば、ロックなダンス・アイドルとしての地位を確立してくれるはず。楽曲的なところで言えば、タイトル曲のCメロの展開がグッときました。アヴリル・ラヴィーンや相川七瀬のカヴァーをギンギンにダンスしながら歌う姿も見てみたいですね。
いかがでしたでしょうか。2009年もCDいっぱい買って音楽業界の景気の活性化を促しましょう! 麻生首相の書き初めの言葉を借りるなら〈安心〉と〈活力〉で! ではまた来週!
●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です




























