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今週の5,6枚

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No.087 季節はずれだけど心機一転の6枚

2008/09/01 | タグ:

Text:OOPS!編集部片山&三木

 ん?9月1日って月曜日なんですね。妙にキリがイイ(「そうでもない」という方もいるかも)。ここはひとつ。浅草キッド・水道橋博士の「毎月1日を新年の始まりと思って、心を入れ替える」という話を参考に、季節はずれだけど心機一転の6枚と題してお送りします。

●新たな一歩を踏み出す3枚

1. THE BACK HORN『パルス』(9月3日発売)
THE BACK HORN“罠”プロモ・クリップ

 あのアンファンテリブル、THE BACK HORNが結成10年ですか。時のたつのは早いものです。デビュー当時は世紀末を引きずったような終末思想的切迫感が、ビジュアル&サウンドを覆っていましたが、映画「アカルイミライ」に提供した“未来”と前後してオープン・スタンスになり、より広いフィールドへ躍進していきました。新作『パルス』は、焦燥感と情緒、ラウド&ヘヴィネスが、相変わらず高レベルで共存しています。これに大きな役割を果たしているのはヴォーカルの山田。ややもすればデビュー当時ですら、オールドスクールに感じられたスタイルが、いまやバンドの大きな推進力になっていることを再確認しました。

2. LEILA『Blood, Looms And Blooms』(日本盤:9月3日発売 / 海外盤:発売中)
ビョーク&レイラ&マトモス“Where Is The Line”フジロックでのライヴ映像

 ビョークの才覚は、類まれなボイス以上に、プロデューサーとしての慧眼にあるというのは衆目の一致するところ。続いてご紹介するレイラも、そんなビョークのお眼鏡にかなったアーティストの1人です。ビョークのライブ・ミキシング、キーボーディストとして活動し、かつて〈Rephlex〉から作品を発表していた彼女が、久々の新作をリリース。アルバム冒頭の不穏なエレクトロニカが終始続くのかと思いきや、いま流行の(?)子供ヴォーカルをフィーチャーし、ユーモラスな“ Little Acorns”や、ディスコ・パンクな“Deflect”、果てはビートルズ“Norwegian Wood”カヴァーなど、どれもメロディとエレクトロニクスのさじ加減、とくにアタック的な要素への気配りが秀逸。通りいっぺんではない良質な1枚です。

3. Ryohei『Ryohei BEST』(9月3日発売)
m-flo loves Melody & Yamamoto Ryohei“Miss You”プロモ・クリップ

 m-floの懐刀的シンガーRyoheiのベスト『Ryohei BEST』はイイ!なにがイイって、本人楽曲はもちろん、レーベルの枠を超え、フィーチャリング楽曲までコンパイルされてるところ。2枚組のアルバムに収録された楽曲は、特定のカテゴリーに収まりきらないクセモノぞろいで、なんともシンガー泣かせ。それが逆説的にRyoheiのスキルを浮き彫りにしています。FPMとのコラボレーション“Why Not?”なんて、一聴ソフトに聴こえて、田中はん、コイツはストイック過ぎますよ!曲順も配慮され〈コンピ的BEST〉と銘打つにふさわしい本作。しいて難を上げるなら、爽やかさゆえのセクシャル感の希薄でしょうか。Ryoheiのブリージンなボーカルからエロスが漂ってきたら、まさに鬼に金棒。区切りのベスト盤を経て、ネクスト・ステージではエロ爽やかな(?)なRyoheiに期待です。

 ズルズル続いている人間関係。心ないコメントで放置したブログ。先延ばしにしてきた受験勉強。後半を読んだら、ピシッとケジメましょう!

●予測不能! 荒れ気味な3枚

3. METALLICA『Death Magnetic』(9月12日発売)

 先週の東京は雷雨、雷雨、また雷雨の日々でありました。異常気象に地球環境を心配する声が各地で上がっておりますが、自然にはどうしたって勝てないもの。この際、楽しんで参りましょう。ということでここからは私、三木が予測不能! 荒れ気味な3枚を紹介して参ります。本日最初に紹介するのは平均年齢45歳にして今なお、衰えることを知らない鋼鉄バンド、メタリカの約5年振りとなるニュー・アルバム『Death Magnetic』。スレイヤースリップノットリンキン・パークなどのプロデュースで知られる大御所プロデューサー、リック・ルービンを起用した本作はメタリカ史上最高傑作と言っても過言ではない1枚。完全無欠のリフに美しい旋律、そしてそれらを支える圧倒的な技術力という彼らがこれまでに積み上げてきたものに、リック・ルービンが最先端のヘヴィーネスとグルーヴを提供しています。オープニング“That Was Just Your Life”からあっという間に全10曲を駆け抜けるテンションは新人バンドの初期衝動そのもの。昨今のHR/HMブームで次々に良いバンドが出てきていますが、これを聴く限りこの〈世界最強のおじさん達〉をトップの座から引きずり降ろすのは一筋縄ではいかなそうです。

5. THE PREDATORS『牙を見せろ』(10月15日発売)
THE PREDATORS“爆音ドロップ”(05年作『Hunting!!!』収録曲)プロモ・クリップ

 つづきましてはTHE PREDATORSによる約3年越しの新作『牙を見せろ』です。山中さわお(the pillows)、JIRO(GLAY)、ナカヤマシンペイ(ストレイテナー)という邦楽ロック界のアイドル3人によるこちらのユニット。バンド・コンセプトは〈ポップなニルヴァーナ〉なんだそうです。その言葉通り、本作品もスリー・コードを基調としたシンプルな構成が多く、グランジを彷彿とさせる男くさぁ~い仕上がりとなっております。オススメは4曲目の“SHOOT THE MOON”。恐らく意図的にお互いの〈らしさ〉を消した今作の中で何故かこの曲だけが〈the pillows節〉全開なのです(笑)。どこから聴いてもthe pillows。だがしかし、返ってそれが良いというアイロニーであります。グランジ路線も充分カッコイイのですが、個人的にはこの3人がコンセプトに縛られず、もっと自由にアイデアを出しあえばとんでもないものが出来るんじゃないかなぁと思ってしまうのでした。

6. Dominique Leone『Dominique Leone』(9月5日発売)

 最後はノルウェー・ダンス界の鬼才リンドストロームが立ち上げた新レーベル〈Stromland〉からの第一弾リリースとして話題沸騰中、ドミニク・レオンのデビュー・アルバム『Dominique Leone』をご紹介。リンドストロームは多くの逸話を持ったかなりの変人として知られておりますが、このドミニク・レオンという方も相当な変わり者のようです。もちろん本人にお会いしたことはありませんが、細かくカットアップされ音を無数にコラージュしていく手法や突如として登場するハイトーン・ヴォーカル、轟音ギター、そして妙にロマンチックなシンセサイザーを聴けば一目瞭然ならぬ一聴瞭然! エイフェックス・ツインBOREDOMSに近い狂気を感じる作品です。それでは今週の5、6枚、この辺でお開きとさせていただきます。来週もお楽しみに!

●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
1. THE BACK HORN『パルス』
2. LEILA『Blood, Looms And Blooms』
3. Ryohei『Ryohei BEST』


4. METALLICA『Death Magnetic』
5. THE PREDATORS“牙をみせろ”
6. Dominique Leone『Dominique Leone』

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