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No.075 さよならスペランカー! 無事是名馬な6枚

2008/06/09 | タグ:

OOPS!編集部片山&三木

いきなりではありますが、スポーツにおける名選手の条件とはいったいなんでしょうか?サッカ-なら得点王。野球はホームラン数や防御率。バスケでリバウンド王なんてアングルもありますね。しかし、名選手に欠かせないなによりの条件。それはまず試合に出場し続けることではないでしょうか?記録のためには試合に出続けなければ!そのためには健康第一。この心はミュージシャンに通ずるはず。ということで、今週は(強引ながら)さよならスペランカー!無事是名馬な6枚と題してお送りしたいと思います。

危篤からの奇跡的な回復で余生を謳歌しそうな3枚

1. Spiritualized『Songs in A&E』
Spiritualized “Soul On Fire”プロモ・クリップ

今回の強引過ぎるテーマは、本作のためにひねり出されたといっても過言ではありません。スピリチュアライズド『Songs in A&E』(国内盤:7月9日発売)は、謎の奇病で一時は生命も危ぶまれたというジェイソン・ピアース病床からの復帰作。〈緊急救命室(Accident & Emergency)のなかの歌〉と題されたニュー・アルバムのフタを開けると、スペースマン節全開のサイケ・サウンドから、エレクトロニカ、ブルージーなロック、そしてこれぞスピリチュアライズドなシンフォニック・ロックまで。ジェイソン・ピアースの耽美的世界観が存分に発揮されています。人工呼吸器などニア・デス体験をダイレクトに思い起こさせるエッセンスをあえて織り込むあたり、死の淵から生還した人間が総じて持つバイタリティを感じました。

2.DAISHI DANCE『the ジブリ set』
天空の城ラピュタ “君をのせて”

 突然ではありますが、改めて宮崎駿の影響力を考えるに、あれは国民的アニメというよりも、もはや国民的トラウマでしょう。このトラウマに一役買っているのが、宮崎アニメに欠かせない久石譲ワークス。あのサウンドを聴くだけで映画のあの場面が蘇ってきて……ギャー!誰か助けてっ!!そんなトラウマ・サウンドに敢然と立ち向かったのが、DAISHI DANCE『the ジブリ set』(7月2日発売)であります。久石譲楽曲中心に(1曲野見祐二楽曲も)を誰もが耳にしたことのあるジブリ・サウンドをDAISHI DANCE十八番のメロディック・ハウスに換骨奪胎。美麗なピアノ・ハウスと化したオープニング曲“君をのせて(天空の城ラピュタ)”には、久石譲の愛娘・麻衣を召喚する念の入れよう。さぁ、美メロ・ハウスでジブリのカルマを焼き払え!……と作品にあわせてケレン味たっぷりにお送りしましたが、本作はDE DE MOUSE(ジブリ好き)が歯ギシリしそうな好盤です。やっぱジブリはイイなぁ。

3.SIMIAN MOBILE DISCO『Live in Japan』
SIMIAN MOBILE DISCO ライブ映像

 ダフト・パンク『Alive 2007(ピラミッド大作戦)』、アンダーワールド 『071124 Live From OBLIVIONBALL at MAKUHARI』、ここのところダンス・アクトのライブ盤が続いていますが、本作『Live in Japan』(発売中)は、昨年ブレイク・スルーしたシミアン・モバイル・ディスコのライブ盤。アンダーワールドと同じく〈Oblivion Ball〉の音源を収録した作品に、「ロングプレイをCDで聴いても」というごもっともな意見がありましょうが、そこら辺は酸いも甘いもかみ分けたアラサー仕事。よく分かっております。音質も良好な本作は『Attack Decay Sustain Release』をよりヒプノティックに仕上げたセルフ・リミックス盤といった趣。ダンス・ミュージックのスタンダードからすればタイトだったオリジナル同様40分強にまとめられており、独立した作品として楽しめます。

 いつにもまして、強引なテーマ設定ではありましたが、後半もスペランカーとは無縁なタフな作品が揃っております。ひき続きお楽しみに。

ジメジメ感を吹き飛ばす3枚

4. WEEZER『The Red Album』
WEEZER “Pork and Beans”

 はいそれではここからは長年放置した虫歯が猛威をふるいはじめ、にっちもさっちもいかなくなっている私三木がジメジメ感を吹き飛ばす3枚をご紹介致します。まずはウィーザー、約3年ぶりのニュー・アルバム『Weezer(The Red Album)』(6月4日リリース)から。空白の3年間の間に解散疑惑やフロントマン、リヴァース・クオモのソロ・デビューなど色々とあった彼らですが、その結果は先日ピッチに復帰したヒデも顔負けの鮮やかな完全復活でありました。前半部、特に4曲目“Heart Songs”までのこれぞウィーザー! な泣きメロは耳にするだけで何ともいえぬ高揚感をもたらすこと必須。中盤~後半にかけてはレッチリ風味のミクスチャーあり、リヴァース以外のメンバー作の楽曲ありと新機軸もしっかり打ち出しております。ここまでやられては、ネタか本気か分からないBoA“メリクリ”のカヴァー(正直、日本語がド下手くそであります。)も最早ご愛敬。唯一残念なのはファースト、セカンドで見せたあの〈憂鬱感、いじめられっ子感〉がさっぱりと消え失せてしまった事ですがそれが成長というモノなのでしょう。

5. 元気ロケッツ『元気ロケッツ I -Heavenly Star-』
元気ロケッツ “Heavenly Star”プロモ・クリップ

 続きましては昨年“Heavenly Star”があらゆるフロアでプレイされまくり、ついにはアンチまで生んでしまった元気ロケッツ、待望のファースト・アルバム『元気ロケッツ I -Heavenly Star-』(7月2日リリース)をご紹介。こちら、サウンド面は説明するまでも無く典型的な〈歌モノ・ハウス〉であり、悪く言えばそれ以上でも以下でも無いのですが、やはり光るのはそのメロディ・センス。プロデューサー、玉井健二の手腕がそこかしこに伺えます。私的には、これをドライヴ時にかければ丸の内OLをゲットする事は至極容易となるので(ものすごい偏見)アンチの皆様もどうか身を切る思いで、夏の夜のお供にこちらとEXILEをダッシュボードに忍ばせてみてはいかがでしょうか。

6. PINKLOOP『Smilez』
PINKLOOP “Love Smile” プロモ・クリップ

 最後は京都発のスリーピース・バンド、PINKLOOPのニュー・アルバム『Smilez』(6月25日リリース)です。これまで通算4枚のアルバムをリリースしている彼ら。HAWAIIAN6Northern19locofrankを彷彿とさせるグッド・メロディと疾走感のある展開、DOPING PANDA10-FEETを足して2で割ったようなヴォーカルなどなど〈メロコアの王様〉とも言えるポテンシャルを持ち合わせているのにイマイチ知名度が低い気がするのですが、そんな事は関係無し。今作も素晴らしい出来であります。全14曲、捨て曲一切無しのノリノリな1枚は梅雨のいや~な感じを吹き飛ばすほどに爽やか。一足先に白Tシャツ+短パン+ビーサンで海に行きたくなる事請け合いです。今作ではエレクトロっぽい音色が何曲かで使用されているのですが、それも大成功と言えるでしょう。

 いや~しかし歯が痛いというのはどうにも出来ないものですね。虫歯がこの世から無くなることを切に願います。それでは今週の5、6枚この辺でお開きとさせていただきます、来週もお楽しみ。

●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
1. Spiritualized 『Songs in A&E』

2. DAISHI DANCE 『the ジブリ set』

3. SIMIAN MOBILE DISCO『Live in Japan』


4. WEEZER『Weezer(The Red Album)』
5. 元気ロケッツ『元気ロケッツI -Heavenly Star-』
6. PINKLOOP 『Smilez』

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