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No.064 日本初の有人宇宙施設〈きぼう〉で鳴らしたい6枚

2008/03/24 | タグ:

Text:田家 大知

 タカオ、オハヨウ! ロシア、米国に次いで3番目の有人宇宙施設〈きぼう〉の設置に成功した日本。そのニュースを観て再度、映画「コンタクト」のDVDを中古で買って観直しました。やっぱすげえ、あの映画。宇宙とは何なのか。我々の人生、存在とは何なのか。あまりディープに考えすぎると頭がおかしくなりそうですが、今回は宇宙飛行士の土井隆雄さん(53)に〈きぼう〉の中で大音量で鳴らしてほしい6枚をお送りいたします。ゴー!

もう一度、妻を口説こう! 裏R35世代の心に刺さる2枚

1. 筋肉少女帯『大公式2』
筋肉少女帯が出演している、キリン「ポストウォーター」CM

 コンピ盤『R35』のCM、恥ずかしいですね。思わず目をそむけてしまいますね。そこで、そんな裏R35世代の青春の象徴だった筋肉少女帯から。昨年3月発売の復活ベスト『大公式』が大好評につき発表された第2弾『大公式2』です。前作で入っていなくて、なんでだよー?という声が最も多かった“少年、グリグリメガネを拾う”、“スラッシュ禅問答”から、まんが道の“ボヨヨンロック”なんかも入っています。個人的には、Aメロの掛け合いがいつ聴いてもシビれる“ハッピーアイスクリーム”、〈ポストウォーター〉のCM曲だった“君よ! 俺で変われ!”、当時聴いた時は衝撃の余り気絶しそうになって、それ以来納豆には必ずネギを刻んで入れるようになった“日本の米”が入っているのがうれしい。それでも“リルカの葬列”とか“タチムカウ”とか、漏れてしまった人気曲はいっぱいあるので、『大公式3』が出るのも時間の問題でしょう。

2. 曽我部恵一バンド『キラキラ』
曽我部恵一バンド“青春狂走曲”ライヴ映像

 そしてそして、同じく裏R25~裏R35世代の多くの人々の青春を共有した、曽我部恵一率いる曽我部恵一バンドの初アルバム『キラキラ!』です。初のスタジオ録音作品となる本作は、いきなりストロークスのような乾いた疾走ロックチューン“天使”で幕を開け、ガムシャラなテンションで暴走する“青春狂走曲”のセルフ・カヴァーまで、パンキッシュで初期衝動溢れる楽曲が並びます。曽我部恵一の伸び伸びとした歌声もさることながら、元ダブルオーテレサの面々含む楽器陣の鳴らす瑞々しい音の粒に思わず涙がこぼれます。曽我部恵一=青春な人も、曽我部恵一のことをよく知らない小中高生も、この春を素敵な卒業/入学シーズンに変える作品になっています。すっかり脳の脂肪を燃焼させていただきましたね。あー、いいなあ。ロックって。

地球という名の宇宙船をダンスさせる2枚

3. 東京スカパラダイスオーケストラ『Perfect Future』

 そして、来年2009年がデビュー20周年のメモリアルイヤーとなるモンスターバンド、スカパラの新作『Perfect Future』です。毎回多彩なゲストで盛り上げてくれる彼らですが、今回は昨年12月に解散したKEMURIのヴォーカル、伊藤ふみお安藤裕子が参加。ツボを得た人選はさすがの一言です。安心して聴けて、かつ、これだけの挑戦的なものを作るんだから、なんて偉大なバンドなんでしょう。また、初回限定盤は〈モントルー・ジャズ・フェスティバル07〉でのライヴ音源を収録した特典CD付き。流暢なフランス語のMCがカッコよすぎます。

4. GREAT ADVENTURE『COLOURS IN THE DARKNESS』

 続いて、日本生まれ日本育ちにも関わらず、極上の海外直輸入ロックを究めるGREAT ADVENTUREの新作『COLOURS IN THE DARKNESS』です。今回の作品は〈漆黒の衝撃〉というコピーを掲げているとあってか、グルーヴのドス黒さがハンパなく増しております。ファンの間ではすでにアンセムの“BLACK POWER”や、アコギメインのホーリーなサウンドが圧倒的に新しい“HOPE NOW”と、完全に在日異邦人な方向性を突き詰め、マッドチェスターやシューゲイザー、デジロックやブリットポップなどロックのターニングポイントを一挙に凝縮したような作品に。グレアド黒船号、ますます猛威を振るっています。

Not沈黙、But咆哮! 時代の反逆児たる2バンド

5. Qomolangma Tomato『Limelight Blue On The Q.t.』
Qomolangma Tomato ライヴ映像

 ロックミュージックというものが生まれた時代と比べて、現在はすっかり反抗すべき対象がないように思われます。もてはやされるロックと言えば、虚無感をルーズに歌ったものや、様式美としてのロックを忠実に踏襲した伝統芸能的なものばかり。そんな中、ただひたすらに既存の価値観をぶち壊そうともがいているのがこの2組。まずは、Qomolangma Tomato(チョモランマ・トマト)の新作『Limelight Blue On The Q.t.』。インタビューに遅刻したり、佇まいが非社会的で不健康的だったりと、今時珍しいくらいアナーキーな雰囲気を醸し出す彼らですが、サウンドはむちゃくちゃ熱がこもったものです。ニートやデイトレーダーが一般化し、貨幣やら労働の価値すらわからなくなっているこの時代のアンセムではないでしょうか。得体が知れない通り魔的な一撃を与えつつも、後味は感動!みたいな。断固支持!

6. group_inou『FAN』
group_inou “SHIP”プロモ・クリップ

 最後にもうひと組、こちらも現代のアンセムを模索し続ける異形デュオ、group_inouの新作『FAN』です。来ましたよ、兄さん。おもろい音楽探している兄さん。何をどうしたらこんな音が生まれるの?って感じの奇形のエレクトロ・ビートに、明らかな狂気とユーモアの入り交じるMCが縦横無尽に交錯し、紡がれて行く音の螺旋。真剣に聴いていると、ブレードランナーのような超都会的世界観と、ヒマラヤの山奥で修行する修行僧の頭の中を一瞬でつなげるような速さがあります。光速です。ハッとします。もしも宇宙人と遭遇したら、「これが地球で今一番イケてる音楽だぜ」と言って、僕はイノウのこの作品を聴かせるでしょう。

 そんなわけで、未来現在過去未来、どれをとっても一瞬です。それなら今この一瞬の生を全うしたもの勝ち!ではありませんか。惜しまず聴こうよ、いい音楽! また来週ー!

●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
1. 筋肉少女帯『大公式2』
2. 曽我部恵一バンド『キラキラ』
3. 東京スカパラダイスオーケストラ『Perfect Future』


4. GREAT ADVENTURE『COLOURS IN THE DARKNESS』
5. Qomolangma Tomato『Limelight Blue On The Q.t.』
6. group_inou
『FAN』

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