No.061 嘘偽りなくナイスな6枚
2008/03/04 | タグ:GLIMPSE peechboy VINCENT VINCENT AND THE VILLAINS スクービードゥー 安室奈美恵 安藤裕子
時事ネタで恐縮ですが、三浦さんの逮捕、びっくりしましたねえ。この21世紀にまさかの〈ロス疑惑〉復活。80'sリヴァイヴァル、ここに極まれりって感じです。事件の行方は今後も注目していきたいところですが、とりあえず当欄では、今週も嘘偽りなく素晴らしい新譜をご紹介します。
春のJ-POPまつり
1. 安室奈美恵“60s 70s 80s”まずは、春の足音が聞こえてきたこの季節にぴったりのJ-POPを2つほど。安室奈美恵の“60s 70s 80s”(3月12日発売)は、ヴィダルサスーンのCMソングとしてオンエア中の3曲を収録した豪華なマキシ・シングル。3曲それぞれが、60年代、70年代、80年代を代表するポップ・ソングをモチーフにリメイクされたコンセプチュアルな作品です。シュープリームスの“Baby Love”をモチーフにした“NEW LOOK”を手がけたのは、ジャパニーズR&Bの名匠T.Kura。アレサ・フランクリンの“Rock Steady”使いが楽しい“ROCK STEADY”のプロデュースは、キング・オブ・ディギンことMURO。アイリーン・キャラ“What A Feeling”をハウスへと変換した“WHAT A FEELING”は、大沢伸一の手によるもの……と、概要説明だけでかなり文字を費やしてしましましたが、どの曲もキレキレのサウンドでポップのド真ん中を射抜いた素晴らしい内容です。安室ちゃんの快進撃は今年も続きそうですな。
2. 安藤裕子“パラレル”作品ごとに、その非凡なソング・ライティングのセンスを着実に磨き上げてきた安藤裕子。2008年第一弾となるシングル“パラレル”(3月19日発売)をリリースです。タイトル曲は〈安藤裕子史上最速〉というポップ・チューン。ピアノとストリングスがドラマティックに駆け回り、リリカルな心象風景が描かれるネオアコ的切なさたっぷりの楽曲に仕上がっております。カップリングに収録されるのは、彼女恒例のカヴァー曲。今回取り上げているのは、かのカヒミ・カリィも敬愛する、元祖和製フレンチ・ロリータ歌手(?)こと早瀬優香子の“セシルはセシル”です。原曲の浮遊感と80年代感を継承しつつ、よりダンサブルに仕上げております。
おもわず咆哮!のバースト作品
3. スクービードゥー『パラサイティック・ガール』本邦指折りのジャパニーズ・モッズ・バンド、スクービードゥー。自主レーベル移行後、初となるフル・アルバム『パラサイティック・ガール』(4月2日発売)が完成しました。タイトルやレトロ・フューチャーなジャケットは、かなりの変化球ですが、中身の方は、ゴリゴリのファンク/R&Bを畳み掛ける直球っぷり。バンドの核のみで勝負をかける辺りに、彼らの自信の程がうかがえる一枚です。ゆらゆら帝国やギターウルフのエンジニアを手がけてきた中村惣一郎がエンジニアを務めており、ギターの鋭角な感触が底上げされた、ガレージーな音像となっております。
4. VINCENT VINCENT AND THE VILLAINS『Gospel Bombs』2003年のブリリアントなデビュー・シングル“On My Own”で、一躍世界の注目を浴びた英国のロックンロール・バンド、ヴィンセント・ヴィンセント・アンド・ザ・ヴィリアンズ。あれから4年余を経て、ついにファースト・アルバム『Gospel Bombs』(発売中)をリリースです。50'sなロカビリーと、スウィンギーなジャイヴ感、ジョナサン・リッチマンに通ずるセンチメンリズム……切なさを抱えながらバーストするヴィンセント流ロックンロールをアルバム一枚に渡って全面展開。去年ブレイクしたジャック・ペニャーテ辺りがお好きな方に是非おすすめします。
ダンス・ミュージックの注目モノ
5. peechboy『I Can Go For That(No Matter What They Say)』好青年っぽいルックスとは裏腹の、切れまくったプレイで、都内を中心に活躍してきたDJ、peechboyが初のCD作品『I Can Go For That(No Matter What They Say)』(3月15日発売)をリリースします。ヴォーカル・サンプルが煌びやかに旋回するディスコティックな“News”や、シカゴ・ハウスの下世話で猥雑な感覚たっぷりの“Old-Fashoned Love Song”など5曲を収録。イコライザーをいじり倒しながらねちっこいグルーヴを焙り出していく、peechboy氏のDJプレイを抽出したような一枚です。CHERRYBOY FUNCTIONによるカットアップ・エレクトロなリミックス入りです。
6. GLIMPSE『raum mix series Volume 1』最後は、テック/ミニマル界隈で異彩を放つトラック・メイカー、グリンプスのライヴ・ミックスCD『raum mix series Volume 1』(3月21日発売)を。本作は、07年夏にバルセロナで開催された電音フェス〈ラウム・フェスティヴァル〉でのプレイをパッケージングした一枚。もともと、巷のトラックものとは一線を画する、緻密に練り上げた音作りに定評があるグリンプス氏ですが、ここでも、さまざまな音源を事前にエディットして使用しており、通常のDJミックスとはまるで異なる作りこんだサウンドを披露。53分の収録時間に54ものトラックをミックスするというすさまじい作品になっております。これぞテクノ/ハウスの最前線、と言ってしまって良いんじゃないでしょうか。という感じで、また来週。
●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
“パラレル”
『raum mix series Volume 1』
























“60s 70s 80s”