No.058 さりげない魅力がある6枚
2008/02/13 | タグ:CHIKINKI Curly Giraffe eastern youth GREAT3 HEADMAN SPECIAL OTHERS ひょうたん ベベチオ
どうもこんにちは、寒さが引かない昨今でありますが、皆様体調など崩されておりませんでしょうか。私は、最近湯たんぽを手放せない状態でありまして、自宅にこもる休日が多くなっております。こんなときは、なんとなくリピートしがちなCDを良く聴くものであるのでした。といったわけで、今回は、そんなシチュエーションにぴったりな、さりげない魅力がある6枚をご紹介いたします。
じんわり来る日本の2枚
1. ひょうたん『給水塔』まずは、eastern youthのベーシスト、二宮氏が地元の友人2人と組んだバンド、ひょうたんのデビュー・アルバム『給水塔』(2月13日発売)から。全編を通して素朴なヴォーカルが前に出ているので、歌ものロック作として聴くこともできるのですが、なんつーかあらゆる場所で小技が効いた作品であります。ギターのリズム・パートやらコーラスなんかでちょっとズレてる感じにクスッとさせられてしまうのです。変拍子のラスト“大宴会”は、ジンギスカンばりに「ウッ、ハッ」のコーラスが全編通して鳴り響いておりまして、70年代の東洋人によるディスコ誤解釈的な謎感が漂っているのでした。ともあれ、全体から漂う余裕は、結成16年のキャリアがものを言っている感じがいたしました。
2. Curly Giraffe『The very best of Curly Giraffe』続いてご紹介するのは、GREAT3のベーシスト、高桑圭のソロ・プロジェクトCurly Giraffe(カーリー・ジラフ)のベスト盤『The very best of Curly Giraffe』(3月5日発売)であります。彼がEL-MALOの會田氏とやっていたHONESTYなんかと比べると、ずいぶんひっそり活動しているようにも見えますが、このユニットは素晴らしいです。細かい音響へのこだわりと、ゆったりした泣きメロがじんわり体に染み渡る、滋味深い楽曲ぞろいであります。アコースティック楽器やエレピ、ストリングス系のメロウさを引き出しつつ、リズムへの配慮も一筋縄ではいきません。プライヴェートな活動に見えるので、ジャック・ジョンソンに代表されるサーフ系ということで一括りされるのがもったいないほど、挑戦が見られる作品であります。
歌ごころを感じさせる2枚
3. SPECIAL OTHERS『QUEST』ミニ・アルバムを含めて早くも6枚目となる『QUEST』(発売中)をリリースしたSPECIAL OTHERS。彼らが日本のジャム・バンドの中では頭一つ抜き出た感じがするのは、ライヴで見せるテクもさることながら、曲のとっつきやすさがあるからではないでしょうか。ダンス・バンドとしての実力がありながら、キャッチーなフレーズが大量に見受けられるのであります。ファズを効かせたオルガン・ファンクの中にもわかりやすさがある、と言いましょうか。本作では、ダンス・ミュージックへのアプローチが大胆になされたリズムが複雑な楽曲が多いのですが、キャッチーさはしっかり残っていて感覚的に楽しめる。きっと、こういうバンドで踊っている女の子たちはかわいい子が多いです。
4. ベベチオ『ちょうちょ』ベベチオ、活動6年目にして初となるファースト・フル・アルバム『ちょうちょ』(2月13日発売)がお目見えです。割と長いこと活動しているバンドは、ある作品をポイントにして、脱皮するように作品の雰囲気が変わったりするものですが、彼らにとってそれがこのアルバムということなのでしょう。これまでは孤独感のある叙情派バンド、悪く言うと貧乏臭い感じがした彼らなのですが、今回は曲・アレンジのどちらもしっかりと作りこまれております。なによりも、堂々とした歌いっぷりがよいのです。単なるミックスの問題ではなく、彼らの決意表明と言ってもよいでしょう。高野勲や清水一登といった脇役もいい仕事をしております。
思い出をくすぐる海外の2枚
5. CHIKINKI『Brace, Brace.』お次は英ブリストルの10年選手、チキンキの3作目『Brace, Brace.』(2月20日発売)を。不勉強なことにこのバンドを知りませんでしたが、ブリット・ポップの匂いを感じさせるバンド、ということで手に取ったところまさしくそんな感じであります。曲の感じやキャッチーなコーラスの入れ方、軽めのシンセ音など、あの時代感が満載でありました。「新しくねー」という気持ちを抱きつつも、憎めない気持ちが沸いてくるのが不思議であります。
6. HEADMAN『Catch Me』ラストは、KITSUNEの最新コンピ『Kitsune Boombox』にも楽曲が収録されたスイス出身のエレクトロ野郎、ヘッドマンのアルバム『Catch me』(3月15日発売)であります。女性ヴォーカルの歌ものから、ブリーピーなベースラインが今っぽい曲、さらにダウナーからバウンシーまでを使い分ける技巧派な彼。本作でなんといっても話題を集めそうなのは、ア・サーティン・レイシオのジェレミー・カーが参加した4曲目“DREAMPIECES”でありましょう。イアン・カーティスを思い起こさせるジェレミー氏の繊細なヴォーカルを乗せたエレクトロ・ファンクは、ACRよりもやや重めの音像でありながら本家取り的な面白さを感じさせてくれるのでありました。オヤジ殺しな曲です。
はい。早く暖かくなることを祈りつつ、来週をお楽しみにしていただけましたらと思いつつ今回はこれにて終了であります。さようならー。
●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
『QUEST』
























『給水塔』