No.057 通勤電車の苦痛をやり過ごす6枚
2008/02/04 | タグ:HOT CHIP Mia Doi Todd Paul Woolford □□□ 電気グルーヴ 高杉さと美
先日、帰宅中の電車内にて酷い光景を目撃しました。20代半ばのサラリーマン風情の男が、片手で読書に勤しみながら、もう一方の手には毛抜きを持ち、延々ヒゲを抜き続けてたんですよ。しかも私の隣で。モラル欠如にも程があるだろう……というわけで今週は、通勤電車の苦痛をやり過ごす6枚を紹介します。
寒さも本番!真冬対策のJ-POP
1. □□□『snowflake』突如のメンバー加入で、デュオから3人組へと変化した□□□(クチロロ)が、3曲入りのミニ・アルバム『snowflake』をリリースします。冒頭に配されたタイトル・トラックが素晴らしい。ゲレンデ上を乱反射する光のようにキラキラしたサウンドが印象的な、会心のポップ・チューンとなっております。これぞウィンター・ソングの模範解答!と思ったらスキー場のCMソングだそうです。そのほか、セカンド・アルバム『ファンファーレ』ラインのメロウ・バラード“惑星のシェルター”と、30分に及ぶ大作“ツアー”を収録。全体としては相変わらず掴みどころのない感じですが、個々の楽曲のポップな手触りは、これまで以上に向上している気がします。
2. 高杉さと美『garden』お次は、エイベックスが送り出す次代の歌姫、高杉さと美のデビュー・アルバム『garden』をご紹介。ふり幅の広い楽曲が揃った本作。ダンスにも癒しにも偏向しない、オーソドックスなポップ・アルバムとして全方位におすすめできる内容となっております。堀込高樹(キリンジ)作のシティ・ポップ“君よ、光の礫を投げて”が個人的ベスト・トラック。初回盤には、冬ポップなシングル“雪星”の別ヴァージョンが収録されており、こちらもおすすめです。
日英エレクトロ・ポップ対決
3. 電気グルーヴ“モノノケダンス”続いては電気グルーヴの“モノノケダンス”をご紹介。昨年12月にリリースされた“少年ヤング”に続く、本格再始動後2枚目のシングルとなる本作は、深夜アニメ「墓場鬼太郎」の主題歌です。アニメの内容に沿った企画ものなのかな……と思いきや、前シングル以上に現場感が刻まれたダンサブルなエレクトロ・ポップとなっております。電気グルーヴは、待望と言うしかない8年ぶりのオリジナル・アルバム『J-POP』を4月2日にリリースすることも決定済み。またアルバムと同時期に、「ロッキングオン・ジャパン」の人気連載「電気グルーヴのメロン牧場――花嫁は死神」の単行本第2弾も刊行されます。こっちも楽しみですね。
4. HOT CHIP『Made In The Dark』海外からもエレクトロ・ポップの傑作が。英国の5人組、ホット・チップが3作目となるアルバム『Made In The Dark』を完成させました。彼らは、LCDサウンドシステム辺りの亜流のように思われてるフシがあり、ルックスの悪さ(失礼)も手伝って、日本ではいまいち人気がない気がします。でも優れたポップ・センスを持ついいバンドだと思うんですよね。本作も、先行シングルとなった“Ready For The Floor”をはじめ、英国のポップ遺伝子を継承した素敵なアルバムですよ。是非チェックを!
そのほか地味目なおすすめ作品
5. Paul Woolford Presents Bobby Peru『The Truth』ダンスものをもう1点。2006年を代表するフロア・キラー“Erotic Discourse”で一躍名を上げた男、ポール・ウールフォードが、ボビー・ペルー名義のアルバム『The Truth』をリリースします。クリック~プログレッシヴ・ハウス通過後のアシッド・ハウス……とでも形容できそうなトラックがずらり。スカスカで地味なんだけど、大バコで威力を発揮しそうな13曲です。前述した“Erotic Discourse”のグリーン・ヴェルヴェットによるリミックスも収録しております。
6. Mia Doi Todd『GEA』最後は米国のシンガー・ソングライター、ミア・ドイ・トッドを。2005年の『Manzanita』以来となる3年ぶりのアルバム『GEA』が到着です。前作も相当に地味な作品でしたが、本作はさらに地味。そしてさらに傑作です。全体的にアシッド・フォークのにおいが立ち込めてますが、昨今のフリー・フォーク勢にともすると感じてしまう作為的な演出がないところが良いです。アコギ+弦楽器+パーカッションのアンサンブルが、ニック・ドレイクの『Five Leaves Left』を思わせるところもあります。ではまた来週。
●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です























