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No.054 年始が過ぎたころに聴く日本の音楽6枚

2008/01/15 | タグ:

Text:OOPS!編集部原田

 おとそ気分もすっかり抜け、仕事のスピードに追いつこうと一生懸命な毎日を過ごしている方も多いかと思われる昨今、みなさまいかがお過ごしでありましょうか。かくいう自分も正月に味わってしまったダラダラ感に引きずられながら毎日を過ごしている所存でございます。今週は、そんな怠惰な精神に活を入れるべく、年始が過ぎたころに聴く日本の音楽6枚と題してお送りいたします。

いろんな刺激が味わえる作品

1. V.A.『細野晴臣 STRANGE SONG BOOK-Tribute to Haruomi Hosono 2-』

 まずは、commmonsの細野晴臣トリビュート第2弾、『細野晴臣 STRANGE SONG BOOK-Tribute to Haruomi Hosono 2-』(1月23日発売)から。1曲目からいきなり小学生の楽団による“風の谷のナウシカ”のインスト・カヴァーであります。エレクトロ+ラテンなセニョール・ココナッツや、本人の曲と聴きまがうほどしっくりきてるハース・マルティネスドクター・ジョンの呪術的カヴァーと並んで小学生! 相当なんだこりゃ感がありますが、おなじみのナンバーを次々を聴いているうちに「これもいいか」と思わせられる作品でありました。前作と比べると、参加アーティストの年齢層が高めなのが特徴でしょうか。サーストン・ムーアの叙情性が味わえる“灰色の階段”、山弦の“夏なんです”などなど聴き所は沢山ありますが、一番面白かったのはシーナ&ロケッツの“Pom Pom 蒸気”です。シーナのヴォーカルが千葉のジャガーさんみたいなデス声になってまして、その声でロック的じゃないこの曲を歌っているのを聴くと、ついにやけてしまうのでした。

2. 山沢大洋『music tree』
山沢大洋作曲の木村カエラ“happiness!!!”プロモ・クリップ

 お次は、木村カエラ時給800円SMAPなどのプロデューサー・作曲家として活躍している山沢大洋の初ソロ・アルバム『music tree』(1月23日発売)を。木村カエラとDEPAPEPEの共演、リリー・フランキー作詞の岡村靖幸ヴォーカル曲などなど、ソロ作とはいえコンピに近い豪華顔ぶれが勢ぞろいした作品であります。岡村ちゃん参加曲“people”は、誰が聴いてもスライへのオマージュ曲として仕上がっておりまして、素晴らしい出来であります。これ聴くためだけに買っても問題なし! とはいえ、他の曲も80年代AOR調、歌謡ロック、木村カエラのピアノ・ジャズ・カヴァー、2PACのデジタルなファンク・カヴァーなど、「よくここまでやるなぁ」と感心させられる音楽愛が詰まりまくった内容でありました。

3. V.A.『MODAL JAZZ loves DISNEY』

 レコード番長・須永辰緒がディズニーとコラボして生まれたのがこちら、『MODAL JAZZ loves DISNEY』(1月23日発売)であります。内容は、近年の〈夜ジャズ〉シリーズに代表されるような、踊れるジャズ路線よりももう少しクラシカルな印象でありました。中盤のスリリングな展開~ラストのジャズ・ボッサなヴォーカル曲まで、〈CLUB & MODAL〉というテーマが存分に味わえる1枚であります。邪推ですが、このアルバムは企画の良さと中身の良さが非常によくマッチしているため、なかなかのヒットを飛ばす気配がビンビンにするのでありました。

不器用だけど味わい深い2枚

4. キセル『magic hour』
サケロックとキセルの共演“スーダラ節”

 続いては、キセルにとって3年ぶりのアルバム、『magic hour』(1月23日発売)を。総打ち込みの“サマーサン”、初期フィッシュマンズを思い起こさせる“同じ夢”など、多少の新しさはありますが、デビュー作に入っていてもおかしくないような曲が多く並んでおります。が、成長の影はちょっとしたところから見えてくるのでしょう。彼らの魅力はポツネンとした叙情性であるのでしょうが、それ以上にこのアルバムからはミュージシャンとして表現していくことの覚悟を感じさせてくれるのであります。近々インタビューを掲載予定ですので、そちらもお楽しみに。

5. Romanes『It's My Turn』

 ラモーンズを日本語カヴァーする女性3人組ユニット、Romanes(ロマーンズ)のセカンド・アルバム『It's My Turn』(2月6日発売)がリリースされます。ファースト『ロマーンズの激情』で見せた無軌道っぷりは本作でもまだまだ健在。これまた〈大人が介入せずに女の子だけで好き勝手やってる感じ〉の濃度が高すぎる作品であります。3人の佇まい含め、この不器用な感じは、同じ編成の3人組チャットモンチーからはまず出てこないものでありましょう。サンボマスターの山口氏が大プッシュするのも納得の完成されてない度でありました。素晴らしいです。

今と昔を繋ぐミックス盤

6. DEXPISTOLS『LESON 4』
DEXPISTOLS ミックスCDのサンプラー

 ラストは、フェスでのコール&レスポンスを信条としている2ピースDJバンド、DEXPISTOLSのミックスCD『LESSON4』(2月9日発売)を。カットアップ・ヴォイスが強烈なソカ・アリ・ババ(Soca Ali Baba)、ボーイズ・ノイズといった今っぽいものから、バリバリ80年代なスパークスまで、DJミックスというよりもエディットものの匂いが強い作品になりそうであります。いただいたサンプル盤はフル・ヴァージョンではないのですが、マーズ(M.A.R.R.S)“Pump Up The Volume”のブレイクを使いながら、次々に曲を繋ぐ感覚は、オヤジに対するアプローチもバッチリといったところではないでしょうか。

 といった感じで今週もお送りいたしました5,6枚であります。焦点がぼんやりしたままこの連載も1年を超えることができました。ありがとうございます。読んでいただいているみなさまのご多幸を祈りつつ、この辺でおしまいとさせていただきます。来週もお楽しみに。

●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
1. V.A.『細野晴臣 STRANGE SONG BOOK-Tribute to Haruomi Hosono 2-』
2. 山沢大洋
『music tree』



3. V.A.
『MODAL JAZZ loves DISNEY』




4. キセル
『magic hour』
5. Romanes『It's My Turn』
6. DEXPISTOLS『LESSON 4』

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