No.052 こんな紅白歌合戦があったら楽しいなーと夢想する6枚
2007/12/25 | タグ:ala APOGEE CHERRYBOY FUNCTION DE DE MOUSE faith SoulJa YMCK やけのはら 青山テルマ
ますます迷走の一途を辿る紅白歌合戦ですが、今年の出場歌手の面々を観てもなんだかモヤーっとした妙な気分になりますね。しょこたんはともかく、リア・ディゾンとかAKB48、℃-uteとかって一般層にどんだけ需要があるんでしょうか。
BoAが“ウィンター・バラード・スペシャル”を歌うことに対してもかなり不満です。メドレー多すぎ。楽しみなのは、あみん、徳永英明、ミヒマルくらいですかね。一時期みたく、ロック/ヒップホップな人たちが出る流れは終わっちゃったのかな。今回は、こんな面々が紅白に出たら楽しいなーというような6枚を集めました。視聴率は保証できませんが。
武士道のようなストイックさで黙々と大衆をダンスさせる2組
1. ala『SEVEN COLOR SAUCE WITH YOU』まず最初は、2MCと2SAXという異色のスタイルで人気を集める7人組、alaのメジャー第一弾ミニ・アルバム『SEVEN COLOR SAUCE WITH YOU』(2008年1月30日発売)です。前作『Jam of the year』やUNCHAINとのスプリットも相当な完成度の高さでしたが、本作のスキのなさは尋常ではありません。それぞれの楽器が踊るようにリッチなビートを作り上げ、高揚感に満ちた快楽世界を作り出す。これまではthe band apart、DOPING PANDA、riddim saunterなどと並べて語られてきた彼らですが、ここでは何者にも比べられない圧倒的な個性を獲得しています。しかし、いつからこんなに日本のバンドは独自のサウンドを鳴らすようになったのでしょうか。やっぱりスキャフル以降なのでしょうか。ドバッと大勢でワールドツアーでも行ってほしいですね。
2. APOGEE『Touch In Light』そして、独自のサウンドと言えばこの人たちも忘れてはいけません。歌謡ロック、ファンク、ブラックミュージック、ヒップホップなどを無節操にミックスしたサウンドでコアなファンに熱狂的人気を誇るAPOGEEのセカンド・アルバム『Touch In Light』(2008年1月16日発売)です。こんなに実力と知名度が比例してないバンドも珍しいと思うんですが。すごくアートロックっぽいセンスを持ちつつも、根っこに親しみやすいロックンロール魂やポップス感がある。大衆の心を掴む一瞬で楽曲ばかりが揃っています。ポスト・スピッツなんて言ってもいいのではないかな。
性の甘い香りがふんわりと漂う2枚
3. 青山テルマ“そばにいるね feat.SoulJa”ここで、紅組より2組。今年9月にシングル“ONE WAY”でデビューを飾った和製ジャネット・ジャクソン、青山テルマのニュー・シングル“そばにいるね feat.SoulJa”(2008年1月23日発売)です。これは、大ヒットしたSoulJaの“ここにいるよ feat. 青山テルマ”へのアンサー・ソング。“ここにいるよ”が男性目線の遠距離恋愛を歌った曲なら、こちらは女性からの切なさを歌い上げた曲。男性と女性の恋愛観の違いも浮き彫りになり、セットで聴くと魅力も倍増です。童子-Tをフィーチャーしたカップリングの"This day”を含め、R&B系のポップスが好きならヨダレが止まらないシングルですね。彼女はトリニダード・トバゴ人の血が入っていたり、ゴスペル出身だったり、アメリカ育ちだったりと、リズム感が本当に素晴らしい。ますます売れると予測します。
4. faith『faith』続きまして、WEEVAとJamからなるフィーメール・ユニット、faithのサード・アルバム『faith』(2008年1月9日発売)です。BENNIE KやSOULHEAD、Heartsdalesなどの数ある2人組女性ラップ・グループの中でも突出したラップと歌唱力のスキルを誇り、クラシックとヒップホップを融合させた唯一無二の壮大なサウンドを鳴らす彼女たち。今作はグループ名をタイトルに持ってきた通り、まさにこれまでの集大成となっています。ベートーヴェンの“ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」”をモチーフにした名曲“Two Futures”など、美しい旋律に心温まる楽曲ばかりを全16曲も収録。スウィートボックス好きにもたまらない、真冬にカップルで聴きたい的な名盤です。
ピッコピコにジャパンを刺激する2枚
5. YMCK『ファミリージェネシス』そしてそして、レトロゲームさながらの8bit音で構築したマジカル・ポップ・サウンドで世界中のファミコン世代や新しいもの好きをKOしている男女3人組YMCK。彼らの新作『ファミリージェネシス』(2008年1月16日発売)は、今回の6枚の中でももっとも感銘を受けました。ものすごくシンプルそうなことをやっているのに、その奥にある前衛的なマインドが手に取るように感じられて、脳がクラクラしてきます。いい意味で、非常に危険なアルバムです。“Starlight”のPVを観たら、ファミコンのディスクシステムを初めてプレイしたときのようなワクワク感が蘇ってきました。こういう果敢に未知なる領域を開拓している人たちを見ていると泣けるのは年齢のせいでしょうか。
6. やけのはら『ExT Recordings 1st ANNIVERSARY MASTER MIX』ラストは、DE DE MOUSE、CHERRYBOY FUNCTIONの登場で大躍進を遂げたレーベル〈ExT Recordings〉が、設立1周年を記念して作ったミックスCD『ExT Recordings 1st ANNIVERSARY MASTER MIX』(2008年1月19日発売)です。本作をミックス&エディットしたのはヒップホップ・ユニット、アルファベッツの一員であり、文筆家、DJとしても活躍するやけのはら。DE DE MOUSE“baby's star jam”“east and girl”などの2007年を彩ったアンダーグラウンド・ヒッツからCHERRYBOY FUNCTIONの未発表音源、注目デュオTRAKS BOYSなどの楽曲を収録し、本レーベルの猛烈な勢いを凝縮した出来栄えとなっております。ところで、アルファベッツの新作って出ないのかな。無性に聴きたいです。
そんなこんなで、NHKホールでYMCKやDE DE MOUSEが観れたら楽しいなーと一瞬の妄想に耽ってみました。みなさんもよいお年を! また次回!
●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
『Touch In Light』
『faith』
『ファミリージェネシス』























