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今週の5,6枚

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No.051 終わりは始まり、節目の6枚

2007/12/17 | タグ:

Text:OOPS!編集部片山&三木

 いやー、師走ってほんとに忙しいですね。寺の坊主も走るわけだ。そんな忙殺の真っ只中、実話ナックルズ片手の編集長に、この原稿を書くように突如依頼されました。とはいえ、まだまだ半人前の自分には〈今週の5,6枚〉は力不足。ということで、もう1人のフレッシュマンとユニットを結成。仲良く半分づつ担当することになりました。2007年も終わるというのに新たな試みの今週は〈終わりは始まり、節目の6枚〉と題してお送りしたいと思います。若い2人の門出にどうぞお付き合い下さい。

門出?的お目出度さを感じさせる3枚

1.ACO『Aco Best ~Girl's Diary~』
ACO “悦びに咲く花”プロモ・クリップ

 はじめにご紹介するのは、ACO2枚組ベスト・アルバム『Aco Best ~Girl's Diary~』(12月19日発売)です。彼女といえば、いわゆるR&B〈ディーヴァ〉ブームの時期にデビュー後、砂原良徳との共演をきっかけに、テクノを基点としたアンビエント、エレクトロニカといったサウンドへシフトしていきました。その大きな音楽性的変遷のなかでも、テクノ・アンビエント期のミュージシャンACOの充実は目を見張るものがあります。かなりはっきりと音楽性が変化しているのですが、ブラック・テイストの楽曲はディスク1へ、テクノ的な楽曲はディスク2へ、といった感じに、2枚にセパレートして(なんとか)まとまっています。このベスト盤でソロ・キャリアを総括し、いよいよバンド活動(Golden Pink Arrow♂)が中心になるのでしょうか。気になるところです。

2. V.A.『京平ディスコナイト』

 大作曲家、筒美京平先生の作家活動40周年を記念してリリースされるのがこちらのコンピ『京平ディスコナイト』(12月 26日発売)です。筒美楽曲の数々をリミックスすることで生ける日本歌謡史へトリビュート。その大役を担うは、大先生への敬愛の情を隠さない、こちらも稀代のポップス・メーカー、小西康陽であります。そもそも今回の企画は、「少年隊“ABC”をリミックスしたい」という小西氏のアツい思いを、筒美先生に直談判したことからスタートしたそう。コニタン積年の思いが実現した少年隊“ABC”リミックスは、まさにハピネスゴーバビビュー!なファンク・ナンバーに様変わりしています。リミキサーとしてだけでなく、コニタンはプロデューサーとして本作を統括しており、AKAKAGESUEMITSU & THE SUEMITHHALFBYCUBISMO GRAFICOといった面々が参加しており、筒美-小西-ポスト小西と3世代が共演。期せずして日本のポップス・ミーム(遺伝子)3世代の見取り図のような趣も。

3.V.A.『KITSUNE MAISON 5』
ダズ・イット・オフェンド・ユー・イェー?“Let's Make Out”プロモ・クリップ

 〈パリのアーティスト集団〉という触れ込みは、逆に彼らの音楽に対するエッジを見えにくくするかも。2007年の音楽的トレンド・セッター。〈エレクトロ〉の世界的な潮流を決定づけた〈Kitsune〉をそう呼んでもまったく過言ではないでしょう。確かな選球眼と触れ幅で〈Kitsune〉の代名詞になったコンピレーション・シリーズ『MAISON』も、ついに節目の5作目です。本作『KITSUNE MAISON 5』(12月19日発売)では、フレンチ・エレクトロの系譜にがっちり連なるデータ(DatA)、サマソニでも来日したUKのダズ・イット・オフェンド・ユー・イェー?(Does It Offend You Yeah?)、ネクスト・ウッフィーの呼び声もあるフィメール・ラッパー、イェール(Yelle)あたりが完全ブレイクしそう。それにしてもコンプのポテンシャルいっぱいまでデコレートされた〈エレクトロ〉サウンドはいったいどこへ向かうのか?その答えは、テキスト後半に!……さて、ここで私はそろそろ引き上げ、バトン・タッチです。後は頼んだ!(なんて投げやりな!)

まだまだやれる!いぶし銀な3枚

4. OBLIVION DUST『OBLIVION DUST』
OBLIVION DUST“SOS”(00年シングル“FOREVER”収録曲)プロモ・クリップ

 はい、ここからバトンを受けて、私三木が執筆いたします(エレクトロの話は出てきません!)。2007年はレッド・ツェッペリンレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンなど大物バンドが次々に再結成を発表したまさに〈再結成ブーム〉な年でした。その波はここ、日本にも例外無く波及してきている訳ですが、そこでまずご紹介したいのが解散から6年ぶりとなる再結成ライヴで復活を遂げたOBLIVION DUSTのニュー・アルバム『OBLIVION DUST』(2008年1月23日発売)であります。解散時には「時代が彼らに追いついていなかった」という嘆きが各所から漏れた彼らですが、本作ではその鬱憤を晴らすかのような爆発っぷりを披露。メタルやハード・ロックへの愛を多分に感じるサウンドでありながら、サビは驚くほどキャッチーな美メロに仕上がっており、この辺りはさすが10年以上音楽活動を続けている彼らならではの絶妙な落とし所。昨今盛り上がるジャパニーズ・ラウド・ロック・シーンの原点が垣間見える1枚です。

5. SHERBETS『MIRACLE』
SHERBETS“Rainbow Suufer”プロモ・クリップ

 続きましては、2002年に一旦活動を停止し、2005年に再始動した浅井健一率いるSHERBETSの約2年ぶりとなるニュー・アルバム『MIRACLE』(12月19日発売)。筆者は恥ずかしながら、浅井氏の音源を聞くのはBLANKEY JET CITY以来なのですが、いやはや、久々にガツンとヤラれました。前半~中盤にかけてのどことなくアメリカの西部時代を彷彿とさせる、乾いたロック(特に5曲目の“見知らぬ橋”、6曲目の“トライベッカホテル”が素晴らしい!)から、後半にかけて徐々に潤いを見せるサウンドは浅井氏ならではの魅力が堪能できます。兎にも角にも本作は最高にロックンロールなアルバムである事に間違いありませんのでご安心を。

6. 奥田民生『Fantastic OT9』
奥田民生のメドレー・ソング“人ばっか”ライヴ動画

 最後は再結成とはいかないものの、最近トリビュート・アルバムがリリースされるなど周辺が盛り上がりを見せている奥田民生3年半振りのオリジナル・アルバム『Fantastic OT9』(2008年1月16日発売)です。御年42歳を迎える奥田氏でありますが全く衰えることを知りません。先行シングル“無限の風”を含む、全14曲全てがシングル曲として通用するのではないかというほど素敵なメロディに満ち溢れたアルバムであります。ギター・ロックを基調にお馴染みの遊び心をほんの少し混ぜ、さも〈適当に作った〉かの様に軽いノリで聞かせる独特の雰囲気は「うーん、いぶし銀!」と叫ばずにはいられません。こんな季節でも窓を開けてドライブしたくなる1枚です。

 というわけで今週はここまで。最近話題のカレー鍋の意味が全くわからない僕でありますが、今年は結局わからないまま終わりそうです。それでは皆様、来週もお楽しみに。くれぐれも風邪にはお気をつけください!

●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
1. ACO『Aco Best ~Girl's Diary~』
2. V.A.
『京平ディスコナイト』
3.V.A.
『KITSUNE MAISON 5』


4. OBLIVION DUST『OBLIVION DUST』
5. SHERBETS『MIRACLE』
6. 奥田民生『Fantastic OT9』

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