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今週の5,6枚

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No.042 ロマンティックが止まらない6枚

2007/10/15 | タグ:

Text:OOPS!編集部原田

 世間的に注目度の高かった格闘技の試合が終わり、その試合に対する感想が、人の集まる場所や個人ブログなどで一通り出切った感のある週の頭ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今回は、胸が苦しくなってしまい、ついつい誰かに〈止めて!〉とお願いしたくなるほどロマンティックが止まらない6枚をご紹介いたします。

企画で聴かせるアイディア盤

1. V.A.『にほんのうた 第一集』

 まずはcommmons発、日本の童謡・唱歌を現代のミュージシャンがカヴァーする企画モノ、『にほんのうた 第一集』(10月24日発売)をご紹介。コーネリアスが故・三波春夫のヴォーカルを使った“赤とんぼ”、キリンジによる牧歌エレクトロ“埴生の宿”、自分たちの曲のようにスムースに聴かせるキセルの“かなりや”など11曲のカヴァーを収録しております。こういったコンピは、〈ネタ一発〉な感じが出てしまいがちですが、本作では参加アーティストがトリッキーなことをしようとしていないのが安定感に繋がっているのではないかと思われます。そんな中でも1曲どうかしているカヴァーがありまして、それはヤン富田Doopees)の“やぎさんゆうびん”です。基本はベース、ギター、ヴォーカルの3音で作られた簡素な曲なのですが、ヴォーカルにエコー処理を加えながら延々とフレーズがループする様は〈聴くドラッグ〉といった危うさがあり、クラッときます。

2. bird『BIRDSONGS EP』
bird“BATUCADA”プロモ・クリップ

 続いても企画性の強いものを。birdのカヴァー・アルバム『BIRDSONGS EP』(11月28日発売)です。〈キリン・ザ・ゴールド〉CMソング“BATUCADA”から派生したと思しきこちらのミニ・アルバムは、birdにとって初となるカヴァー作であります。田島貴男によるアレンジの“YOU CAN’T HURRY LOVE(恋はあせらず)”日本語カヴァー、□□□(クチロロ)がトラックを提供した“世界はそれを愛と呼ぶんだぜ”などなど耳馴染みのある曲を6曲収録(初回盤はボーナス1曲追加)。パーティー・チューン連発の中で、最もウキウキな楽曲はYOUR SONG IS GOODがバックを務める“Club Tropicana”ではないでしょうか。ドリンクが飲み放題だとか、いい意味でしょうもない歌詞がマッチしていたワム!の原曲よりもバカさは薄れているものの、ブレイクの高揚感が随所で味わえるオツな一品であります。

日本のこれからを支える重要アーティスト2組

3.9mm Parabellum Bullet『Termination』
9mm Parabellum Bullet “Discommunication”プロモ・クリップ

 インディーズ時代からライヴではずば抜けた演奏力を見せ、話題を集めてきた9mm Parabellum Bullet(キュウミリ・パラベラム・バレット)のメジャー・デビュー作『Termination』(11月14日発売)であります。エモ~ポストロックの影響下にありながら、様式を崩すようなハードコア・バンドに人気が集中している昨今、彼らがそういったバンドたちを引っ張っていくような存在になることがアルバムを聴いても伝わってきます。轟音の渦が見えてくる盤と言いましょうか。……とかなんとか言っても結局はライヴでの爆発を体感せずには語れないバンドだと思っております。

4.トクマルシューゴ『EXIT』
トクマルシューゴ “Parachute”プロモ・クリップ

 ガラッと趣向を変えまして、続いてはベッドルーム・ポップスの鬼才、トクマルシューゴの3作目『EXIT』(10月19日発売)を。どう伝えたらいいのかわかりませんが、とにかく素晴らしい作品であります。まどろむような心地よさがありながら、細かい部分に詰め込まれた情報量が異常。間口が広く、奥行きが深い、というポップスの見本のような作品であります。使用している楽器は50種類以上、ガラクタの音までも〈とりあえず出してみる〉というマッドな精神がこの音楽を支えていると考えるとゾッとしてしまうのです。現在YouTubeにて、1曲目の“Parachute”のプロモ・クリップが公開されていますので、なによりもそちらを観ていただけましたらと。

ここからスタンダードが生まれるかも?な2作

5. BANDWAGON『The Remixes!!!』

 続いても変則的な作品を。BANDWAGONのリミックス集『The Remixes!!!』(11月7日発売)であります。Struggle For PrideBREAKfASTU.G MANなど、クラブ系のファンも巻き込んだハードコア・バンドが最近は多数見られるようになりましたが、こちらのアルバムもそういった流れを受けてのものでしょうか。参加アーティストは、MU-STARS、PACINOS、パッチ北口、WSZ80、ALTZサイプレス上野とBEAT武士、Traks BoysLATIN QUARTER、DJ再結成ブーム(ギター池田)、L?K?Oイルリメと、凄いことになっております。 内容のぶっ飛びっぷりも想像以上のものがありまして、どのリミックスも原曲がメッタメタに切り刻まれて痛快なほどでした。中でもL?K?Oのトラックは無茶の仕方が半端じゃなく、吹き出してしまうほど。

6. AYUSE KOZUE『AK』

 ラストはテイ・トウワに才能を見出されたマルチなアーティスト、AYUSE KOZUEのファースト・アルバム『AK』(10月17日発売)でございます。ラヴリーなルックスに見合わず、DTMをバリバリに操るシンガー・ソングライターとして注目されている彼女。キレのあるヴォーカルと、豊富なビート、音色も多彩と文句なしの一枚でしょう。シングルカットされた“Sundae Love”は、スチャダラのBOSEとEPOがゲスト参加したアッパーな楽曲であります。他にも、スローなR&Bバラード“24/7”、コーラスが心地いい歌謡ハウス“Follow Me”、スローなラップ曲“思い出すよ”など、ヴォーカルの表情も多彩なのであります。近日中にOOPS!でインタビューを掲載予定ですので、そちらをお楽しみに。

 ……といった感じで、今回はいつもよりタイトルに無理がありましたが、お気になさらずに! 以上、今週の6枚でありましたー。

●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
1. V.A.『にほんのうた 第一集』
2. bird
『BIRDSONG EP』
3. 9mm Parabellum Bullet『Termination』


4. トクマルシューゴ『EXIT』
5. BANDWAGON『The Remixes!!!』
6. AYUSE KOZUE『AK』

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