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No.141 休日の午後を彩る6枚

2009/10/13 | タグ:

Text:OOPS!編集部澤田

 この1年ほど空前の〈王将〉ブームが世を席巻してますが、中華料理チェーンだと筆者は〈満州〉派です(〈王将〉も好きですけど)。店内の雰囲気とかBGMとかがデパートの食堂っぽくて良いんですよね。休日の午後に、こういうところでチャーハンとか食すのも悪くないですよ。というわけで、今週は休日の午後を彩る6枚をご紹介いたします。

■ヴェテラン歌姫の意欲作

1. 古内東子 × KREVA“A to XYZ/スロウビート”(10月14日発売)

 まずは筆者のこよなく愛するシンガー・ソングライター、古内東子の新譜から。KREVAとの豪華コラボ・シングル“A to XYZ/スロウビート”が登場です。“A to XYZ”は、甘く切ないメロディーを聴かせつつ、サビで強力なビートが弾けるアップテンポなナンバー。“スロウビート”は、90年代R&Bタッチのメロウネスたっぷりのスロウ。どちらの曲も、主役はあくまで古内であり、KREVAは彼女の世界観を大事にしながら、歌/ラップとサウンド構築において絶妙なアシストをやってのけております。そこが素晴らしい。KREVAの古内に対するリスペクトが伺える好シングルです。

2. 原田知世『eyja』(10月21日発売)

 高橋幸宏率いるpupaでの活動も記憶に新しい原田知世が、約2年振りのソロ・アルバム『eyja』をリリースします。前作に引き続き伊藤ゴローをプロディーサーに迎えた本作は、細野晴臣や大貫妙子、いしわたり淳治といった国内勢に加えて、ムームとヴァルゲイル・シグルドソンというアイルランド勢も参加。弦楽やハープ、アコギ、グロッケンシュピールといった楽器の織りなすアンサンブルと、彼女の透き通った歌声との相性はばっちり。可憐かつ優美を極めたポップスが揃っております。どこか陰りのあるメロディーの楽曲が多く、心地よいメランコリーに浸ることができる一枚です。

■コンピ的アルバム2枚

3. Various Artists『くるり鶏びゅ~と』(10月21日発売)

 今年でメジャー・デビュー10周年を迎えたくるりのトリビュート・アルバム『くるり鶏びゅ~と』がリリースされます。ユーミンのような超大御所から9mm Parabellum Bulletのような新世代バンドまで、豪華極まりない面子が参加していることで発売前から相当な話題となっておりますが、果たして中身の方も申し分なし。相変わらずの独自解釈を展開する矢野顕子“Baby I Love You”、ストレートなカヴァーなのに当人のオリジナル曲に聴こえる奥田民生“ばらの花”、エレクトロ・ポップ寄りのアレンジが新鮮な木村カエラ“言葉はさんかく こころは四角”、レイヴィーな浮遊感が気持ち良いFPMによる“ワールズエンド・スーパーノヴァ”……などなど、聴きどころだらけの全16曲。トリビュート盤の感想としては月並みですが、やはり原曲の良さを改めて感じずにはいられないですね。

4. Various Artists『Gilles Peterson Presents Havana Cultura - New Cuba Sound』(10月24日発売)
『Gilles Peterson Presents Havana Cultura - New Cuba Sound』制作経緯についてのインタヴュー映像

 お次もコンピ。世界的な知名度を誇る目利きDJ、ジャイルス・ピーターソンが編んだキューバ音楽集『Gilles Peterson Presents Havana Cultura - New Cuba Sound』です。本作のポイントは、過去音源の発掘ではなく、現行のキューバ音楽に焦点を当てていること。オーセンティックな楽曲もあれば、ヒップホップとの異種交配を遂げたサウンドもあり、ものすごくおもしろい。そして楽しい! ピアニスト、ロベルト・フォンセカらとの新録曲をまとめたDisc-1と、様々な最新ナンバーをまとめたDisc-2との2枚組です。

■国産ヒップホップ/ハウスの出色作

5. AFRA『Heart Beat』(10月28日発売)
Mummy-Dをフィーチャーした“The Voice, The Noise”のトレイラー映像

 当代きってのヒューマン・ビートボクサー、AFRAが、ソロとしては実に5年振りとなる新作『Heart Beat』をリリース。本作は、なんとアルバムを彩るあらゆるサウンドを肉声のみで構築(!)。また、AFRA & INCREDIBLE BEATBOX BAND名義の作品では、多種多様なダンス・ミュージックを飲み込んだ振り幅の大きいサウンドを展開してましたが、今回はヒップホップ的なグルーヴやセンスに(ほぼ)特化した、B-BOY精神あふれる逸品に。定番のビートやブレイクをAFRAの声によって随所で再現しているのが実にフレッシュであります。BOSE(スチャダラパー)やMummy-D(RHYMESTER)、サイプレス上野、COMA-CHIなどゲスト陣も非常に豪華!

6. COS/MES『GOZMEZ LAND~CHAOSEXOTICA~』(10月28日発売)

 鉛の入ったパッケージングも衝撃的なデビュー作『SADISTIC SKATEPARK』を2007年に発表した他社比社所属のデュオ、COS/MES。彼らが2作目となるニュー・アルバム『SADISTIC SKATEPARK』をリリースします。ディープでミニマルなテックハウスと開放感たっぷりのバレアリックなトラックが交錯するダンス・ミュージック集となっており、ティアーズ・フォー・フィアーズの“Everybody Wants To Rule The World”をサイケに捻じ曲げたような“I_Bizan(Build The Progressive Band)”や、病的なドローンがじわじわと聴き手を恍惚に導く“Gozmez Land”辺りの楽曲にはぶっ飛ばされました。素晴らしい! そんなこんなで、また来週。

●今回紹介したディスクはこちら↓で購入することが可能です
1. 古内東子×KREVA“A to XYZ/スロウビート”
2. 原田知世『eyja』
3. Various Artists『くるり鶏びゅ~と』

4. Various Artists『Gilles Peterson Presents Havana Cultura - New Cuba Sound』
5. AFRA『Heart Beat』
6. COS/MES『GOZMEZ LAND ~CHAOSEXOTICA~』

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