OOPS!的月間ベスト――2011年8月:サマー・アンセムはこれだ!
OOPS!的月間ベスト――2011年8月:サマー・アンセムはこれだ!2011/08/31
このコーナーではOOPS!編集員がこのひと月に聴いた新譜についてあれこれ喋りながら、OOPS!的月間ベストを選出します。
澤田夏も終わりますなあ。それにしても今年は決定的なサマー・チューンがなかったような気がするんですけど。
高橋AKB48の“Everyday、カチューシャ”はPVが思いっきり夏でしたけど、この夏を代表する感じでもなかったですよね。リリース・タイミングが早かったからでしょうか。
澤田1曲挙げるとしたらAKBなんだろうけどね。きゃりーぱみゅぱみゅの“PONPONPON”はポンポンウェイウェイと8月を席巻したけど季節感は全然ないし。
原田ちょっと待ったーーー!! この夏の決定打はもう出てるのに、完全に忘れてるでしょ。まずはこれ。ZEN-LA-ROCKの“SUMMER VACATION”!
高橋AKBときゃりーの次席にこれをねじ込むんですか……! とりあえず映像から醸し出される日本の夏ならではのムンムンとした湿気がたまらないです。
原田〈Rollin'超え〉の異名すら持つ超名曲ですよ。ZEN-LAさんの軽快なラップと、LUVRAW & BTBのブリージンなロボ声。心の中をBREEZEが駆け抜ける! ですよ。
高橋そしてもう1曲は?
原田DORIAN+一十三十一のシティー派宣言ポップ“summer rich”!
高橋こちらはCMでもガンガンかかってましたね。
原田本当に今井美樹の曲みたいになってる。心の中をBREEZEが駆け抜ける! ですよ。
澤田この曲も収録したDORIANの2ndアルバム『studio vacation』はどうでした?
原田やっぱ、一十三十一のこの曲がインパクトあったよね。DORIANは曲調がどんなにポップでも、ストイックに見えちゃう。トラックメイカーが作ったダンス・ミュージックとして捉えられてきたでしょう。そういう印象を脱するきっかけになったのでは。
澤田そういう持ち前のポップセンスを大爆発させてる一方で、他の曲ではいろいろ模索してる感じもあっておもしろかったです。“sweet technic”なんかはリンドストロム的なチル感のあるバレアリック・トラックだったし。
高橋DORIANのシティーなセンスの源流と言える巨匠、山下達郎も新譜を出しましたね。
澤田オマタツ!
高橋ここ最近のタイアップ路線バラードを詰め込みつつ、“街物語”みたいな達郎印のミドル・チューンもあったり。オートチューン使いで重めのファンクをやった“俺の空”はかなり出色でした。
原田“俺の空”は本宮ひろ志の影響?
高橋あまり関係ないのでは……。急に高いビルが建って日当たりが悪くなった!というプロテスト・ソングです。
澤田バラードばっかりというところで興味を持てない人もいるかもしれないけど、僕はむしろそこが引っかかったかも。昔は“SPARKLE”とかシティーでグルーヴ感のある曲だけ聴いてたんですが、徐々に“蒼茫”とかが胸に沁みるようになってきたので。
原田俺は相変わらず“SPARKLE”だわ。“SPARKLE”っぽい曲なら達郎に限らず、角松敏生もいきものがかりもThe Indigoも好きだもの。
澤田邦ものではOGRE YOU ASSHOLEの新作『homely』も良かったなあ。バンドバンドした邦ロックなんだけど、サウンドがすごくおもしろい。そういう意味で希有な存在だよね。
高橋かなりブッ飛んだアルバムでしたねえ。聴いてるうちに変な場所に迷い込んでしまったような感覚になります。
原田9mmや凛として時雨なんかと、だいたい同じくらいの時期に出てきたバンドだけど、ORGEはそういうバンドに比べると、その奇妙さがかなりわかりづらいと思う。
澤田相当狂ったことをやってるんだけど、ポップだからスルッと聴けちゃう。
原田そうそう、わかりやすく「変なことします」ってやってるわけじゃない。じわじわおかしなことをやってる。その感覚を新作では徹底して追求してると思った。そこがとても良かったし、音楽的だなと。
澤田石原洋&中村宗一郎コンビといっしょに作ってるので、彼らが携わってたゆらゆら帝国の遺産をうまいこと継承してるところもありますよね。新作のメロウな感じも、末期ゆら帝から繋がってる。
高橋確かにあのスカスカした感じは文字通り『空洞です』に繋がるかも。
澤田バンドのフィジカル感を大事にしてるように感じられて、その辺のバランスの取り方も良いなあと。




































