Dinosaur Jr.(ダイナソー・ジュニア)
2007/08/31 | タグ:Dinosaur Jr. Jマスキス ダイナソー・ジュニア
80年代後半から90年代にかけ、轟音ギターにポップなメロディをのせた曲でグランジ・シーンの中心として活躍したダイナソーJr。1997年にいったん解散したが、2005年にJマスキス(G)、ルー・バーロウ(B)、マーフ(Dr)のオリジナル・メンバーによって再結成された。
再結成されたダイナソーJrは2005年にはフジロックフェス、2006年には単独で来日し、今年の5月に10年ぶり(オリジナル・メンバーでは19年ぶり!)のニューアルバム『Beyond』も発表された。今年もサマーソニック07出演のため来日、大阪・東京の両会場でいつもと変わらぬ豪快なステージを見せてくれた。このインタビューはサマソニの2日前に行われた東京クラブ・クアトロでの単独公演直前にJ・マスキスに対して行ったものだ。インタビュアー泣かせといわれるJだが、来日直後ということで時差ボケに苦しんでいたにも関わらず質問には誠実に答えてくれた。
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●サウンド面で信頼のおける相手とステージに立っているので、安心してギターを弾ける
――まずはオリジナル・メンバーで再結成した理由について聞かせてください。
J いろんな偶然が重なった結果としか言いようがないね。05年にファースト~サード・アルバムが再発されたのがそもそものきっかけで、TV出演の依頼がいくつかあって久しぶりに3人で集まったんだ。そのとき3人で演奏してみたら結構いい感じだったので、一度本格的にライブをやってみた。そしたらそれもいい感じでできたのでこのまましばらくやってみようか、という感じだね。
――最初からこの3人で新作アルバムを作るつもりだったのですか?それともライブをやってみて作ろうと思ったのですか?
J とりあえず最初は新作を作るなんて全然考えてなかったんだ。でも、3人でやった再結成ツアーがすごく楽しかったので、このままツアーをもっと続けるためには新しいアルバムを作らなきゃいけないな、ということになって、それでレコーディングをすることにしたんだ。
――オリジナル・メンバー3人が集まって演奏したのはほぼ20年ぶりかと思うのですが、この3人ならではの感触みたいなものはあったのでしょうか?
J やっぱり、3人ならではのケミストリー(化学反応)というのは昔も今も常にあったと思うし、この3人で作っていく音はすごく個性的なんじゃないかなと自分でも思うよ。
――自分のバンドやソロでやる場合との違いを言葉で表すとどうでしょうか?
J んー、わからないね。
――ダイナソーJrを解散してしばらくソロ活動を行ってきたわけですが、今回久しぶりに自分以外のメンバーが作った曲(※1)をやることについてはどう思いますか?
J そもそもライブで演奏すること自体が好きなので、歌を歌わずに演奏だけに集中することができるというのはとても気に入っているよ
――再結成ダイナソーJrでのJのプレイはギターソロも多く、ギターを弾くことを、そしてこの3人で演奏することをとても楽しんでいるように見えました。
J そうだね。ダイナソーJrのサウンドは独特のパワーを持つサウンドだ。それをきちんと出せるサウンド面で信頼のおける相手とステージに立っているので、とても安心してプレイができていると思うよ。
――ではJからルーとマーフについて一言ずつ紹介してみてください。
J ルーはバンドを支える屋台骨だね。鋼鉄のように強い人間だ。マーフは……、原始人かな(笑)。
●ダイナソーの音というのはやはりジャズマスターかなと思う
――再結成以前からJは毎年のように日本に来ていますが、日本についてはどう思いますか?
J 日本でプレイするのは好きだよ。ただ時差ボケが酷いのでそれには毎回苦労するね。まあでも数日で馴れるのでそこから先はライブも楽しいし、大好きだ。
――日本に来たら必ずやることってありますか?
J 必ずやることっていうのはないね、来るたびに変わる。レコードを買いまくるときもあれば、ギターショップ巡りをするときもある。神社仏閣に行ったりすることもあるし、スターバックスでただのんびりしているだけの時もあるよ。
――日本には熱狂的なファンが多いように感じることはありますか?
J そうだね。日本のファンは他の国のファンと比べて本当に探求心が旺盛だ。単に曲が好き、アルバムが好きというだけじゃなく、その背景にある歴史や、バンド・メンバーの関係性や性格、そういうところまで掘り下げて知ろうとする。だからバンドに関する知識は他の国のファンに比べてすごく深いと思う。音楽に関して深いところまで掘り下げて聴いている感じがするね。ライブの時も音に対して集中してくれているなあと思うよ。
――そのことについてどう思いますか?もしかして不快だったりしますか?
J 不快ということはないよ、ただ、ライブの曲間で沈黙がおこることが多くて、それは何回遭遇しても正直ちょっとしんどいなとは思ってる。彼らがそれだけ集中しているからというのは理解しているけどね。もちろん日本に限らず他の国でも曲間で一瞬静かになったりすることがあるんだけど、それ自体ちょっと苦手かな。
――そうですね。やっぱり日本のファンはJの一挙手一投足に息を飲んで集中しているんですよ。僕もライブ中は大騒ぎしたいという気持ちもあるんですが、特に昔の曲は青春時代の想い出に直結してるので、押し黙って感動しながら聞いてしまうんですよね。
J It' OK(笑)。それはそれでいいんじゃないのかな。
――日本の後はヨーロッパツアーがあるようですが、その後のプランはありますか?
J 今のところノープランだけど、もしかしたらウィッチ(※2)のアルバムを作るかもしれないな。
――新作『beyond』をはじめ、最近のアルバムはすべてJの自宅スタジオで作っていますが、やっぱりレコーディングをするにはそこがベストな環境なのですか?
J 理想的までとは言えないが悪くないところだよ。機材面に関しては理想的な状態を作ろうと思うと予算が天井知らずになっちゃう。そういう意味ではベストではないけど、自分で納得できるレベルではあるよ。まあ、いいんじゃないかな。
――先日はサーストン・ムーアのソロアルバムもそこでレコーディングされたらしいですね。
J うん。オレも何曲がギターで参加しているけど、ほとんどレコーディングには立ち会わなかったけどね。
――先日Jマスキス・モデルのジャズマスターが出ましたが、やっぱりあなたにとってジャズマスターは特別なギターなのでしょうか?
J 最初にギターを覚えたときに弾いていたのがジャズマスターだから一番使いやすいんだ。レコーディングはともかくライブではジャズマスターを一番多く使うなあ。ダイナソーJr.の音というのはやはりジャズマスターかなと思うよ。もちろん他のギターも好きだけどね。ソロでライブをやる時はアコギ(マーティン)を多く使うしね。
(2007.08.09 渋谷アンカレッジにて)
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