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井口啓子の西日本ロック紀行

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No.283 音盤の名捕手、安田謙一の「夜のピンチヒッター」

2011/05/11

Text: 井口啓子(SUPER!)

 以前に本コラムでも紹介した「ロックンロール・ストーブリーグ~ステレオ!これがロック漫筆VOL.1~」の著者でロック漫筆家の安田謙一さんが、この4月からラジオ関西で生番組をスタート。これはナイターの予定がない夜(雨天などによる中止は除く。最初から空きのある日)のみの放送で、タイトルはずばり「夜のピンチヒッター」。

「夜のピンチヒッター」でオンエアされたフレディー“関西空港”

 ビートルズやサザンといった超メジャー選手から、シャッグス、タイニー・ティム、ブレイブコンボといった戦力外マイナーまでを、独自の切り口と明快かつユーモアに満ちた語りで紹介してきた安田さん。たとえば、こちらのブログを参照に、前回の放送内容をおさらいしてみよう。〈夜の始球式〉(1曲目)として、直枝政宏&ブラウンノーズver.の“あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう”にはじまり、前園直樹グループ『夜明けのスキャット』から、いずみたく繋がりでドリフでおなじみ“Hot Spring いい湯だな”のボブ・フリックver.。ハイ・ラマズの新譜とリクエスト、フィービー・スノウ追悼をはさみ、雑誌「音盤時代」の記事にちなんだ〈コンパス・ポイント・スタジオ〉特集では〈遊び人の音楽〉と称し、加藤和彦、トムトム・クラブ、ロバート・パーマーの3連打。続いて、英エース・レコード編集によるアメリカのブラック・アーティストによるビートルズのカヴァー・コンピ『Black America Sings Lennon&Mccartney』より4曲をお届け。そして〈夜の外国人助っ人〉と題し、神戸在住のエンソル(演歌×ソウル)旗手、フレディーと娘のアンちゃん登場。未発表の新曲を含む自曲に加え、フレディーズ&安田チョイスをオンエア。カンボジアの歌姫×アメリカン・サイケのデング・フィーバー新譜(出てたの知らんかった~)特集、羽田空港特集、そして〈最後の一投〉まで……。

 ニュー・リリースからレトロスペクティブまで、トンチの効いた特集にゲストあり、リクエストあり、CMあり……の自由でヴァラエティーに富んだ構成は、ラジオの王道であり、耳で聴く音楽雑誌さながらのワクワク&お得感あり。果てしなき音盤の海にともすれば途方にくれてしまう昨今だが、安田さんのように愉快な水先案内人がいれば、勇気百倍。迷い、溺れるのもまた楽し。AMラジオを聴いたことがない世代も、災害対策をかねてラジオをゲット、エアチェックをオススメしたい!

 と、ここまで書いておきながら、関西を離れているため、実はまだオンエアを聴けていない私……。公式Twitter「夜のピンチヒッター」の副音声(同時中継)の盛り上がりを指をくわえ眺めつつ、妄想プレイにいそしんでます。

 次回は5月24日(火)19:00~。100本、もとい100分ノックとのこと。ビール片手にマッタリ観戦するもよし、リクエストもdaida@jocr.jpで受付中なので、とっておきの隠し球で勝負を挑むもまた楽し、です。

・安田謙一の関連作品を紹介
「ロックンロール・ストーブリーグ ステレオ! これがロック漫筆 VOL.1」
安田謙一と辻井タカヒロの共著「ロックンロール・ストーブリーグ ステレオ! これがロック漫筆 VOL.1」
「ピントがボケる音」
安田謙一の著作「ピントがボケる音」。辻井タカヒロが文中のイラストを担当

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