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井口啓子の西日本ロック紀行

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No.243 雑誌はまだまだおもしろい! 関西発の新雑誌「IN/SECTS」

2009/10/27 | タグ:

Text: 井口啓子(SUPER!)

 CDが売れないと言われるご時世。レコード会社からの広告を主な収入源としていた音楽カルチャー雑誌はことごとく廃刊・休刊に。ライターの肩書きを持つ者としては、まさに死活問題なわけですが、気がつけばここ数年、とんと雑誌を買わなくなった自分もいるわけで。

創刊号「IN/SECTS Vol.001」

 CDにしても雑誌にしても、モノとしての魅力がなければ、「聴ければいいや/読めればいいや」とデータ(ネット)で済ましちゃうのは当り前。なんかこう、発売日が楽しみになるような雑誌がないんですよねえ……。

 とボヤいている方に、久々におもしろい雑誌が出ましたよ。大阪を拠点にウェブの企画制作やイヴェントの企画運営を手がける同名会社による「IN/SECTS」。創刊準備号の特集〈生駒〉では、坂本龍一、河瀬直美をインタビューする傍ら、ピザ屋やサウンド・カフェ、オーガニック菜園などニューエイジ・カルチャーのユートピア/秘境としての生駒を紹介。そして先日、発売された創刊号の特集〈ひとり〉では、コーネリアス菊地成孔YOSHIMI、中山功太、高木正勝OORUTAICHI二階堂和美次松大助……といったクリエイターからレーベル主宰者、カレー屋までピンの魅力を掘り下げる、縦横無尽ぶりがなんとも痛快。

こちらは裏表紙

 なんか「OK FRED」と雰囲気が似てなくない?と思ったアナタ、鋭いです。「IN/SECTS」の主に音楽関係を担当する編集者の中村くんは、実は「OK FRED」編集の中村くんでして。さらには「IN/SECTS」の社長で編集長の松村くんは、「OK FRED」編集長の辻村くんや先の中村くん、ツジコノリコさんと実は幼馴染みで、だからというわけではないけれど、志が高いんだかフザけてるんだか、そのどっちもな感じの編集スタンスといい、インディーならではの遊びが効いたデザインといい、相通じる〈ノリ〉が感じられます。

 とはいえ、創刊準備号で〈生駒(奈良と大阪の間にある山です。念のため)〉とかやっちゃう〈Think Global Act Local〉なローカル魂は、関西発ならではで、まさに雑誌界の「探偵ナイトスクープ」?

 創刊準備号の取材中には、何度も「こんな時代に……」「やめた方がいい」と言われたそうですが、無事、創刊号も出て、予想を上回る好反応が返ってきているとか。次号の特集はどう来るか? いまから楽しみ。近く、大阪の鰻谷SUNSUIでリリース・パーティーもやるとかなんとか。下記サイトでチェックしてみてください。

「IN/SECTS」 オフィシャルサイト
・雑誌「IN/SECTS」を紹介
「IN/SECTS Vol.001」
10月21日に刊行された「IN/SECTS Vol.001」
「IN/SECTS Vol.000」
5月に刊行された創刊準備号「IN/SECTS Vol.000」

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