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井口啓子の西日本ロック紀行

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No.231 祝・開校、京都のリアル・ロックンロール・ハイスクール〈100000t〉

2009/05/12

Text: 井口啓子(SUPER!)

 京都にちょっとおもしろいお店がオープンしました。〈100000t〉と書いて〈じゅうまんとん〉と読む。CDとレコード、古本を扱う店です。

右から加地さんと尾藤さん。「こんな時代にやめとけ言われたけど」……がんばってください!

 店主の加地さんと尾藤さんは先日閉店した〈ビーバーレコード〉の元スタッフ。この〈ビーバーレコード〉は京都では老舗になる店で、J-POPや普通の洋楽のCDはもちろん、レコードや古本、ポスターやノベルティ・グッズ、古着や古道具なんかも置いてる店で、最後の方はレンタル落ちのビデオを5本200円とかで投げ売りしてたり、実にハンター心をくすぐるイイ店だったのです。

 そんなわけで〈100000t〉にも期待してたら、大当たり! 予想以上にゆったりした店内には、洋邦ロック~モンドの名盤にJ-POP、昭和~平成の歌謡曲。本も文芸にサブカルチャー、コミック、アート、現代思想……と無節操なまでに懐の広~い商品がズラリ。「ビジュアル系からジョン・ケージまで」という店主の言葉も決して大袈裟ではない。「アコースティック、土、田舎、ロック」、「for音楽極道」、「パンクロックの前と後ろ」といったレコードのジャンル名にもニヤリ。お宝盤(版)もあるが、それ以上に現行品だが買うのを迷ってた、というようなものが安価に見つかるのは嬉しいかぎり。100~300円均一も充実してます。

 さらには「お金がない人は物々交換もアリ」という王将顔負けのシステム(京都の餃子の王将の某店では皿洗いすればタダ)もあるそうで、加地さんいわく「地方から来た若い人を育てたい」から。カウンター越しのロック講座は、営業終了後にはソファに場を移しての酒盛りにも……。

 そんなモノの売り買いを超えた、ユルくも濃ゆいやりとりは、ネットショップやオークションでは味わえないもの。(それは学生の街・京都の伝統芸でもある)。実社会では役に立たない大事なことを学びたいアナタ。今すぐ〈100000t〉の門を叩け!

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