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井口啓子の西日本ロック紀行

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No.211 どこまでも研ぎ澄まされた、フリーボの〈あこがれ〉

2008/07/31 | タグ:

Text: 井口啓子(SUPER!)

 フリーボという名前を聞いて、甘酸っぱい記憶がフラッシュバックした方も、決して少なくはないはず。

 1996年にあの〈オズディスク〉からミニアルバム『すきまから』を発表。〈日本版・つづれおり〉な比類なき歌世界でサニーデイ・サービスキリンジと共に〈フォーキー〉ムーブメントの中核をになうバンドとして愛された彼らの、8年ぶりのミニ・アルバム『あこがれ』を聴いた。

 変わりようがないのだが、その純度はますます研ぎ澄まされ、透明な諦観すら漂わせているのは、やはり〈歳月〉ゆえか。ナチュラルな佇まいの中に、見え隠れする都会的な洗練や孤独。これぞ現代の〈フォーキー〉なのだ。

 本作は初の全編アコースティック作とのことで、シンプルな録音&ミックスも彼らの持ち味をこれまでになく際立たせている。ギターの弦に指が触れた瞬間の空気の震えまでもが手に取るように伝わってくるのは圧巻。東京では、しばしばライヴも行っているそうで、今後もマイペースで活動を続けてほしい。そう願いたくなる、稀有なバンドです。

・フリーボの関連作品を紹介
今年5月にリリースされたミニ・アルバム“あこがれ”
フリーボが“シグナル”で参加したコンピ『モナレコードのおいしいおんがく~おでかけ日和~』

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