No.208 トリッピンな無重力サロン〈サンダーボルト書林〉に潜入
2008/07/08
大阪・福島のジャンク雑貨店〈スターキャットガレージ〉のアケさんの友人がおもしろい店を始めたと聞き、さっそく覗いてきました。〈サンダーボルト書林〉という名の通り、とりあえずは古本屋らしい。
場所は谷町六丁目駅から徒歩数分、古い町屋を改造した複合文化私設〈萌〉の二階。わずか六畳ほどの空間には毛足の長い絨毯が敷き詰められ、宙にはなんと巨大なハンモックがぶらり。白い漆喰の壁にはソファを取り囲むように飾り棚が添え付けられ、本に混じってオモチャや食器などの雑貨がディスプレイ。反対側のカウンター脇の古い冷蔵庫には各種ビールやコアップガラナが並び、60~70年代のレトロ&キッチュなインテリア好きにはたまらない雰囲気がプンプン。
アフロへアの店主・加藤友彦さんいわく「何屋というよりは、サロンみたいなんを作りたかった」そうで、たまたま本をたくさん所有していたため古本がメインになったそう。とはいえ、ようく見れば澁澤、タルホから内田百聞、山田風太郎、野坂昭如、あるいはバロウズ、ブコウスキー……といった広義の幻想文学にサブカルチャー系の雑誌や写真集、UFO、UMA、心霊などのB級オカルト本まで、カユイところ(だけ?)に手の届いたラインナップ。コミックも水木、藤子、楳図、諸星…といった基本から風忍、川崎三枝子まで、「趣味のあう友達ん家の本棚」的しっくり感。レゲエからメタルまで、加藤さんチョイスのBGMもゴキゲンで、靴を脱いでることもあって、ついつい店であることを忘れてゴロ寝読みしてしまいそう……。
ちなみに、店内では不定期でイベントもやってるそうで、先日は天井(山小屋みたいに傾斜してる)に暗幕を張って、プラネタリウムを開催。参加者全員、寝っ転がって一夜限りのロマンに思いを馳せたとか。
「どっか現実味のない、地に足のついてない感じのものが好き」という加藤さん。なるほど、彼にとってはハンモックも本や音楽と同様、トリップ感を誘発するひとつの装置なわけで。それでは…と私も試してみたところ、まさにカラダが宙に浮いたような心地よさ。これで野坂でも読めば、イッキに胎内トリップしそう。
西日本ロック紀行的には、神戸元町〈汎芽舎〉と大阪日本橋〈蒼月書房〉と共に、関西オルタナ古書店御三家に勝手に認定。「ハンモックは4~5本常備してるので、店の中にいる人全員、宙に浮いてることもある」なんて聞くと怪しいことこの上ナシですが、良くも悪くもアクに欠けるオシャレ古書店に食傷気味の方なら、きっとハマるはずです。
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