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井口啓子の西日本ロック紀行

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No.207 大阪が誇る夫婦ユニット、青空帝の10年と大阪カフェ・シーン

2008/07/02 | タグ:

Text: 井口啓子(SUPER!)

 共にイラストレーターとして活躍する傍ら、ミュージシャンとして〈青空太郎〉、〈33〉、〈ぶっきら兄弟〉といったユニットを率いて活動。大阪サブカルチャーを代表する夫婦(メオト)ユニットとして、老若男女から愛されるチャンキー松本といぬんこさんの〈青空亭〉が今週末からミリバールにて展覧会を開催する。

青空亭 チラシ

 いわゆる〈80年代ヘタウマ〉を基調に、大阪らしいトボけたユーモアと子供の感覚がそのまま純粋培養されたような天然の毒が、唯一無比のトリッピンな味わいを醸しだす青空亭。オンナコドモ好きする、ノスタルジックでほのぼのしたタッチのなかにも切ない哀愁やぽつんとした孤独や――さらには透明な死生観すら感じさせるその世界は、あえてベタに〈大阪のしりあがり寿&西家ヒバリ〉と喩えたい。

 今回の企画はタイトルからもわかるように、実に10年にもおよぶ活動の集大成。二人が画を手掛け、かつ参加もした膨大な数のイベントのチラシやDMが展示されるそうで、作品にはトウヤマタケオサキタハジメARGYLリュクサンブール公園、コンテンツレーベルカフェ(現ミリバール)、graf、カシミール、バルベス……といった地元ミュージシャンやショップの名前もずらり。音楽とアートと酒と食と笑いが渾然一体となった大阪のカフェ・シーンの様子がおのずと浮かんでくるのがおもしろい。

 ちなみにここ数年、青空亭が手掛けたチラシは〈レトロ印刷〉という印刷の技法を取り入れているそうで、なるほど、その独特の質感が青空亭の〈キッチュな哀愁〉を見事に体現してるのねと納得。音楽~サブカルファンはもちろん、印刷フェチとしても見逃せない展示になりそうです。

〈チャンキー松本といぬんこ 青空亭十年分の引き札展〉
会期:2008年7月6日(日)~7月12日(土)
会場:ミリバールギャラリー(→ オフィシャルサイト
時間11:30~20:00(最終日11:30~18:00)

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