No.200 DT青年の自意識の爆発=パンクを聴け!
2008/05/14 | タグ:オシリペンペンズ
ネット社会の片隅で細々と続けてきた本コラムも、気がつけば第200回。
そんな記念すべき今回は、いまや大阪アンダーグラウンドの重鎮として全国に名を轟かすまでに成長したバンド、オシリペンペンズのニュー・アルバム『ミクロで行こう』のご紹介。先日、横浜から郷里・岡山にお引っ越ししてますますワケわからん方向へとパワーアップしたマカロニレコードからのリリースです。
これまでの音源はいわゆるレコーディングものというよりは、バンドの醸し出す鬼気迫る空気や臨場感をCDになるべく生々しい状態でパックするという一点のみに精魂が注がれていた印象もあったが、昨年から石井モタコ(Vo)迎祐輔(Dr)中林キララ(G)に加え、石原パッチ(PAエンジニア)が正式メンバーとなったこともあってか。楽曲をきちんと聴かせようというシンプルな意思を感じる、アルバムらしいアルバムだ。
高度な技術とアヴァンギャルドなセンスが織りなす、キャプテン・ビーフハートばりの変拍子サウンドにのせて「友達の彼女を好きになってもた ああ地獄 おお地獄」といったフレーズをシャウトするモタコ。その純情と狂気が交錯するアナーキーな文系青年ぶりは、石でマンガを描いた「恋の門」の門くんにも通じるものがある。
聴き終わった後には、山上たつひこの短篇集すら思い出してしまった。早くもそんなキング・オブ……な風格すら漂わせる、笑いあり涙ありの全45分。現在もっとも切ないロックンロールであり、過激な純文学であることは間違いない。「ライヴで自傷する」、「インストアで一升瓶をまき散らした」なんて噂を聞いてビビっていた人にこそ聴いて欲しい、チャーミングな一枚です。
・オシリペンペンズの関連作品を紹介
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