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井口啓子の西日本ロック紀行

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No.190 大型店からこぼれ落ちた、未来の才能が集う〈フックアップ・レコード〉

2008/03/05 | タグ:

Text: 井口啓子(SUPER!)

 先日、おもしろい店に行ってきました。大阪の福島にある〈フックアップ・レコード〉。タワーレコード梅田マルビル店の名物バイヤーだった吉見さんが手掛けるインディ―ズ音源を扱うショップです。

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◇フックアップ・レコードのオフィシャルサイトに並ぶ、インディ―ズ・ミュージシャンのバナー

 実はオープンしたのは、かれこれ2年ぐらい前。噂をきいて覗きに行こうと思いつつ、ついつい遅くなってしまった。場所はJR福島駅のすぐそばなのだが、高架下にある福ろうじ商店街のカレー屋の看板通路奥の階段を昇った二階という、何ともややこしい立地。コンクリ打ちっぱなしのガランとした空間にCD棚と音響機材とソファセットがデンと鎮座する店内は、ちょっとした秘密基地のムードだ。

 マニアックなインディ―ズ・ショップ、ぐらいに思っていたので、商品を見てビックリ。パソコンでプリントアウトしたとおぼしきジャケットも生々しい手焼きのCD-Rなど、おおよそフツーの店ではお目にかかれないレアな音源がズラリ。プレス数ははたして……と思いきや、「売れたらすぐに焼いて持ってきてくれるから」とは、まさに生産者直結の青果市場のノリ。なかには吉見さんがプロデュ―スしたココでしか売ってない音源もあったりで、たんにイイ音をセレクトするのではなく、アーティストと二人三脚でイイ音を発信していこうという関わり方は、確かにちょっと他の店ではあり得ない感じ。

 商品の大半が200~300円とかって、大丈夫ですかと余計な心配もしたくなるが、現に大型CD店がどんどん潰れている一方で、こういう店がちゃんと成り立っている事実を目の当たりにすると、こういう重箱の隅にこそ未来があるのかも、なんて。

 もともと大阪のバンドマンのアニキ的存在だったという吉見さん。その繋がりで、ここにも普段からANATAKIKOU(店の壁にはメンバーのサインが!)や元ラリーパパ&カーネギーママのチョウ・ヒョンレくんといった面々がぶらり相談に訪れるそうで、格安でCDプレスを行っているということもあり、ごく自然に製作全般にまで関わることも少なくないとか。ともかく他にはない未知の音源に出逢えるお店。オフィシャルサイトで場所をチェックして、ぜひ覗いてみてください。

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