No.164 夏の終わりの夜に沁みる、三沢洋紀のソロアルバム
2007/08/28 | タグ:Labcry LETTER PONY 三沢洋紀 円盤
本コラムではおなじみ、大分在住の三沢洋紀くん(Labcry、LETTER)から、一枚のCD-Rが届きました。
意外なことに今回が初となるソロ音源集です。妻子が帰省中に、ふと思い立って自宅録音した――というだけに、ギター以外はドラムの代わりにダンボールを指で叩き、曲のバックには蝉がアドリブ参加。ラフな多重録音も味わい深く、スケッチ画のような簡素さの中にも、あふれ出るニュアンスがたまりません。
サイモン&ガーファンクルみたいなサウンドとディランっぽい言葉の乗せ方が新鮮なフォーク・ロック“恋とメロディ”、靴の空き箱とジョージアの空き缶とギロを用いたひとりジャグ・ナンバー“古いギター”など、大半の曲が大分の地で作られたものだそうで。だからでしょうか。ヨチヨチ歩きをはじめたばかりの赤ん坊みたいに危うく、頼りなげで、ハッとするほどフレッシュな生命力をおびたメロディや、夜中の長電話みたいに親密で、たまにつんのめったみたいになる妙にセクシーな節回しの歌声なんかは、もう三沢くんとしか言い様がないんだけれど、これまでちょっとなかったような、大らかな風通しのよさも感じさせる辺りがおもしろい。
聴いていると、むせかえるような夏の湿った空気や草の匂いがスピーカーからぷうんと漂ってきて、その懐かしさに身を任せていると、ゆらゆらと蜃気楼の向こう側に連れて行かれちゃいそう。夏の終わりの白昼夢みたいなアルバムです。
●三沢洋紀の新バンド、LETTERのツアーのお知らせ
〈ニコニコ大会・LETTER京都~東京ツアー〉
9月28日(金)京都Ooh-La-La(075-311-3400)
出演:MUSIC START AGAINST YOUNG ASSAULT
前売り\1,000(2drink)/当日¥1500
9月30日(日)、10月1日(月)東京高円寺円盤(03-5306-2937)
出演:共にゲスト一組
前売り・当日共\1,500(通し券はありません)
・三沢洋紀関連作品を紹介
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