No.159 岡山発の純粋培養アシッド・フォ―ク〈とうめいロボ〉
2007/07/24 | タグ:とうめいロボ ゲントウキ メンボーズ 羅針盤
岡山在住の女性シンガー・ソングライター、近藤千尋こと〈とうめいロボ〉のファースト・アルバム『Otete』が大阪のギューン・カセットからリリースされた。
さすが、メンボーズ、ゲントウキ、place called space、ゑでぃまあこん、そして自身も参加する羅針盤……といった面々を世に輩出した須原敬三さんの耳にひっかかった音楽、というべきか? ごくシンプルな歌とギターのみで綴られた、イマジネイティヴな楽曲群は、真っ白な紙をぽとりぽとりと染めてゆく水彩画みたい。ともすれば音程を外しそうなぐらい自由なボーカル。不純物を濾過した水みたいにピュアなその歌声の、わずかな震えすらも閉じ込めた録音は、カフェ・オ・レーベルの原朋信によるもの。この近藤さん、歌い始めた当初は糸電話に話しかけるように歌をうたっていたそうで、このか細くも近しい声のトーンは、なるほどなあという感じ。“パンケーキ”、“ふわふわちゃんとマドレーヌ”、“スープが冷めたら?”など、食べ物に関する曲が多いのも好感度大です。
それでなくとも膨大な音楽(否、情報というべきか?)がイヤでも耳に入ってくる時代に、耳を澄ませばそっと聴こえてくる本作の〈ささやかさ〉は貴重。〈入れ物がない 両手でうける〉といった句がふと思い浮かんだ。彼女は〈とうめいロボ〉でのソロ以外に、桝本航太とバンドもやってるそう。こちらもかなり興味深いです。
・文中に登場したアーティストの作品を紹介
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