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井口啓子の西日本ロック紀行

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No.154 ネット発のオーディション〈サイバーミュージックアワード10th〉

2007/06/19 | タグ:

Text: 井口啓子(SUPER!)

 くるりの新譜がマイスペースで先行発表されるというニュースを受けて、〈ネット発〉という言葉にかつては存在していたファンタジーが、いまや完全に消滅したのを確認しました。手塚治虫や大阪万博や鳥羽SF未来館が描いた〈未来〉が、永遠に到来しないことがわかってしまった今、やってきたのは当り前だがただの〈リアル〉だった、てな感じでしょうか。

昨年の最終オーディションの模様。大阪きってのハッピー&スマイリーミュージックを奏でる、クリームチーズオブサンの皆さんです。

 ともあれ、そんな今だからこそ紹介したいのが〈サイバーミュージックアワード10th〉。先日、あふりらんぽのオニちゃんの結婚パーティー(→ 記事はこちら)で知り合った、ヒッツコーポレーションの櫻井さん(本ロック紀行の愛読者。イイ男です)が企画担当している、関西在住のインディ―ズミュージシャンのためのオーディションです。

 エントリーから審査までをインターネット上で行い、受賞者にはiTunesデビューと共にライヴ映像のネット配信がもれなくついてくる――というふれ込みは、話題性先行にあらず。一般視聴者が自由にネット上で投票できるというシステムは、従来の出来レース的オーディションの在り方を覆す、インディペンデントで開かれたものだし、ブロガーが市場を動かしていると云われる現代の経済事情からも、極めて真っ当な在り方といえる。ましてやCDが売れないと云われる時代ですしねー。

 ちなみに、昨年グランプリは関西カフェシーンの人気者、クリームチーズオブサン。今年は以前に本欄でも紹介した、知る人ぞ知るあのグループもエントリーしているそうで……。オーディションなんて高校生バンドじゃあるまいし、と思ってる方も、ぜひトライしてみてはいかがでしょう?

 エントリーは25日の月曜まで。本コラムを見てるミュージシャンの方がどれだけいるかはわかりませんが、〈iTuensデビュー〉という、数年後にはビリーズブートキャンプ並みにノスタルジーを漂わせているであろう肩書きを得るためだけに、トライしてみるのもアリかと思います。

・文中に登場したアーティストの作品を紹介
06年11月にリリースされた、クリームチーズオブサンのアルバム『オノマトペ』
06年にリリースされた、クリームチーズオブサンの限定7インチ“測量日和/ローとハイ サマーオブサン”
クリームチーズオブサンが参加した06年リリースのコンピレーション『WAIKIKI WALTZ』

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