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やけのはらの「気になるアイツ」

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第2回 ボーイ・ミーツ・マシーン

2008/11/07 | タグ:

Text: やけのはら/Illust: 辻井タカヒロ

 ジャンルを問わずさまざまなパーティにDJで出演し、トラック・メイカーとしても活躍、最近は、イルリメidea of jokeのメンバーらによるバンド、younGSoundsにも参加している、やけのはらの連載がスタート。今回は、2回目にして唐突にスペシャル企画を実施、Traks Boysのお2人にインタビューをして参りました。

 どもす。大分、肌寒い季節になってまいりましたね。今回は、先ごろアルバム『Bring The Noise』を発表したTraks Boysのお2人に、アルバムにまつわるお話や、特に個人的に気になるポイントである機材の話などを伺いに行ってきました。

■Traks Boys プロフィール
Traks Boys
 メンバーはK404(写真左)とCrystal(写真右)の2人。2002年よりトラック制作開始。Back Drop Bomb、The Arrowsなどのリミックスやコンピなどに楽曲を提供し、2007年ファースト・アルバム『Technicolor』をリリース、今年10月にはセカンド・アルバム『Bring The Noise』をリリースした。川崎工場地帯の某工場屋上にて行われているパーティー〈DKSOUND〉ではレジデントDJを務めている。


Traks Boys“primarycolor”プロモ・クリップ
Traks Boys『Bring The Noise』
Traks Boys『Bring The Noise』

やけのはら 今回のアルバムは音が凄い良いですね。

K404 音のクオリティにはこだわったからね。あがったよね。機材も変わったし、良いエンジニアもいたし。

やけのはら 曲名でも“BOY MEETS MACHINE”とかあるように、機材をいじっている感がするというか、今回はよりマシン感が強いなと。

(※1)Roland MC-808使用映像。製品情報はこちら(wikizic.org)

Crystal 今回のアルバム用に俺がRolandのMC-808(※1)買って、K404がELEKTRONのMachinedrum(※2)を買って。ライブもそれだけでやってて、アルバムもほぼその音しか使ってないしね。ライブで地方とかもあるし、持ち運びできて良いやつないかなと探して買ったのがMC-808で。それで、買ったらバンバン曲が出来て。

やけのはら K404さんは、なんでMachinedrumにしたんですか?

K404 カッコ良いでしょ? 見た目(笑)。音も良いし。ここまで色々と音をいじれるのはあんまりないんじゃないかな? まあ高いんだけど、25万とか。

(※2)ELEKTRON Machinedrum SPS-1使用映像。製品情報はこちら(wikizic.org)

やけのはら そうか~、Machinedrum良いっすね。じゃあ本格的に機材の話を聞かせてください。一番最初に買った機材ってなんですか?

K404 E-MUのSP-1200(※3)

やけのはら え~、最初からSP-1200って凄いですね。ドーンて凄いもの買ってますね。普通、中学生とか高校生とかってお金の都合で、なんか変なの使ってるとかになりがちじゃないですか?

K404 あ~、逆に、中途半端なもの買う方がもったいないなと。SPは25万くらいしたな、売っちゃったけど……。バックアップもフロッピーで面倒なんだよな。フロッピーって、なんかフォーマットが2DDと2HDかな、なんか2種類あるんだけど、それのあんまり売ってない方で、あったら買いだめしといたり。それで容量1.5メガとか。

(※3)E-MU SP1200使用映像。製品情報はこちら(wikizic.org)

Crystal それと比べると今は容量とか無限って感じだよね。

やけのはら 確かに何十ギガもあったら、サンプリング・タイム凄いっすよね。1年とか。

K404 もうサンプリングじゃないよね。

やけのはら 1年のサンプリングを聴き返すのも1年かかりますからね……。

K404 で、パソコン買ったり色々ありつつ、その後はNord Lead(※4)買って。

やけのはら あ、毎回ちゃんとしたの買いますね。 

K404 18歳でSP-1200とか、かましてるでしょ。

(※4)Clavia Nord Lead 2使用映像。製品情報はこちら(wikizic.org)

やけのはら かましてますよ。僕が高校生の時、テクノ好きな友達で、ボコーダーの音を出したいんだけど買えないから、自分の声でロボットっぽく喋って曲作ってる人いましたよ(笑)。

K404 ボコーダーといえばmicroKORG(※5)持ってるな。貰ったんだよね。そういえばKORGの製品て、かわいいよね。おもちゃっぽい感じというか。

やけのはら あ~、microKORGとか、女の子の大学生で音楽やってる人の家とかにありそうですもんね。

K404 まさにそういう感じの子に貰ったんだよね(笑)。

Crystal ネプチューンズのファレルが、雑誌の表紙でmicroKORG持ってたから買ったらしいんだよね、その子(笑)。

(※5)KORG microKORG使用映像。製品情報はこちら(wikizic.org)

やけのはら その人、元々音楽はやっていたんですか?

K404 全然やってない(笑)。

やけのはら それで買わせちゃうファレルは凄いですね。

K404 凄いよね。ラッキーだった。部屋を片付けたいからあげますって。まあ貰ったけど、全然使ってないな……。

やけのはら じゃあCrystalさんは最初に買った機材ってなんですか?

Crystal YAMAHAのEOS B200(※6)小室哲哉モデルだよ。

やけのはら 高校生の時とかですか?

Crystal 小学校6年。 

やけのはら え~早熟っすね。

(※6)YAMAHA EOS B200使用映像。製品情報はこちら(YAMAHA)

Crystal 小学校の時にTM NETWORKが好きで、もうミュージシャンになりたいと思ってたから。お年玉とか集めてもお金が足りなくて、おじいちゃんに相談したら「色んな人に頼んでみなさい」って言われて。だから、親戚とかに「シンセサイザーを買いたいのでお金ください」って手紙書いて(笑)。それが家に届いた時の嬉しさはまだ覚えてるもん。TM NETWORKとかコピーしたりして。

 で、次はリズム・マシーンを買って。B200はスピーカーを内蔵してるからそのまま弾けば音が出るんだけど、そのリズム・マシーンはスピーカーとか付いてないから、どっかに繋がないと音が出ないんだけど、アンプとかそういうのも分からないから、楽器屋さんに「これ音が出ないんですけど」って言いに行って(笑)。

やけのはら そこはピュアな少年って感じっすね。

Crystal その後はギターに行ったりして、ちょっと打ち込み機材からは離れてたんだよね。それから大学入ってテクノとか聴き出して、なんか自分でもやりたいと思ってたら、GROOVEって雑誌に〈10万円で機材を揃えましょう〉みたいな記事があって。それを読んでAKAIのサンプラーとRolandのMC-50っていうシーケンサーを買って。ただ、そのセットは全然相性が良くなかった(笑)。サンプリングは向いてなかった……。俺は結構、K404と好対照で、つまずきまくってるんだよね。

 それからオール・イン・ワンで1台で全部出来るのが作りやすそうで良いんじゃないかと思って、KORGのTRITON買って。それで色々作ったりやっと出来るようになって。それから今度はそれを売ってdrumtraks(※7)っていうドラム・マシーン買って。

(※7)Sequential-Circuits drumtraks使用映像。製品情報はこちら(wikizic.org)

やけのはら TRITON売っちゃったら、せっかく作れてたのに裸一貫じゃないですか! drumtraksだけじゃリズムしか鳴らないじゃないですか。

K404 裸一貫だよね(笑)。

Crystal ドラムだけだからね(笑)。でも、その時期に発想の転換があったというか。ハウイー・Bが、drumtraksとNord Leadとアナログ・シーケンサーをMIDIで繋がないで即興でライヴやってるって話とか、あとWoodmanがYAMAHAのQYを2台だけでライヴやってるのとか見て衝撃を受けて。なんか、そういう感じで音楽作りたいなと思って。で、気が付いたら裸一貫(笑)。でも、そっからやっと自分でカッコ良いと思える音楽が作れるようになりだしたというか。Traks Boysも、やり始めた時期だからK404の機材もあるから、自分はあんまり持ってなくても作れたし。

 ――と、いう訳でその後は色んな機材を試したりしつつ今回のアルバムに行き着いたわけです。いや~人に歴史あり、為になりますね~。今回の気になるCDはUKAWANIMATION!の『ZOUNDTRACK』! 刺激的な音や映像が満載であります。ではまた次回~。

■今月の1枚 UKAWANIMATION!.『ZOUNDTRACK』

 ヴィジュアル・アーティスト、宇川直宏によるサウンド&ヴィジュアル・プロジェクト。石野卓球、萩原健一、メルツバウ、TOBY、ハナタラシ、MEG、iLL、田中フミヤら超豪華メンツが曲ごとに参加、アニミズムをテーマにした壮大な作品です。

やけのはらプロフィール
 引き続きアルバムのデモ作り(あと1曲!)。途中ノートパソコンが壊れたりしてめげそうになりましたが着実に進んでおります。どこかに。
●やけのはら関連作品を紹介
やけのはらが“ロックとロール(Yasterize MIX)”で参加した、ROSE RECORDSのコンピ『Perfect! -Tokyo Independent Music-』
やけのはらのリミックスが収録された、FLUIDのアルバム『FORMAT your FLUID』
やけのはら“村上Dub”が収録された、SEMINISHUKEIのコンピ『CULTURE EXPANDS THE WORLD』
やけのはらがトラックを提供した“ハイバッシュ”が収録されているAira Mitsukiのアルバム『COPY』

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