第4回 BUDDHA BRAND『人間発電所』、BECK『Odelay』
2006/12/08 | タグ:BECK BUDDHA BRAND ブッダ・ブランド ベック
こちらのコーナーでは、OOPS!編集部員が、〈10年前にリリースされたCD〉をネタに、思い出話をとりとめもなく話していきます。当時流行ったジャンルや時代を飾ったアーティスト、その他もろもろのキーワードを放り込み、雑談ライクにこの10年の音楽シーンをぼんやりと総括&再検証いたします。
原田気がつけば12月だね。音楽ファン的には年間ベストを考える時期になったよ。
澤田誰に聞かれるでもないのに、考えるもんですよね。今年出た盤で気になっ てたやつを、あわてて買ったり。
原田曲単位で今年一番聴いたのは、達郎の“Love Space”かなー。去年は“Circus Town”だった。
澤田ただのおやじリスナーじゃないですか! この後昔話だし……。
■BUDDHA BRAND 『人間発電所』
原田1枚目はブッダ・ブランド『人間発電所』にしよう。これは〈TVブロス〉の音楽ページのヒップホップ欄で、1年くらい連続してチャート1位を取ってたよね。90年代中盤のブロスの音楽ページはやたらに濃くて、一時期はテクノ雑誌化していた。俺はあの雑誌でサブカル的なものに対する興味を焚き付けられたんだと思う。
澤田僕もまさにそうでした。テクノの情報は〈TVブロス〉にしか載ってない、という時代もありましたからねえ。とにかく音楽ページは充実してた。いまだにですけど。
原田で、チャートの1位を1年間連続で取るってどういうことだろうと思って(笑)。ルックスが怖いから聴いてなかったんだけど、大学に入って友達の車に乗ったらヒップホップが流れてきて、なんの根拠もなく「これか!」と思ったんだ。それが97年だったかなー。
澤田僕も97年に聴きました。大学に入ってクラブに行くようになって。大学のDJサークル主催のイベントに行ったらかかっていたんです。「これが噂の“人間発電所”か!」と(笑)。そのころは“人間発電所”がかかると盛り上がるみたいなムードがあった。
原田それは東京っぽい話だなぁ。岩手にはクラブなんてなかったよ。で、なぜかここに96年の〈TVブロス〉があるからそのインタビューを読んでみようか。
澤田「ブッダのレコードの溝にはいたるところにダイヤモンドが隠してある」って言ってますね(笑)。勢いあるなあ!
原田俺はこれ聴いてもしばらくはわからなかったけどね。60年代に「エレキをやっていると不良」と言われたように、俺は「ヒップホップやってるのは悪人」というレッテルを貼っていたから。日本のヒップホップを変えたと言われているコンピ『悪名』も当然聴いたことないや。タイトルに〈悪〉って文字が入ってて怖いもの。
澤田あれは95年なんですけど、僕も当時は日本語ラップって全然耳に入って来なかった。そういうのを聴くようになったのは、石野卓球がラジオでRINOの“回帰線”を紹介してたのがきっかけでしたね。「ものすごくかっこいい」って絶賛していて。『悪名』は、とにかくRINOとTWIGYにびっくりしました。原田さんも今すぐ聴いたほうがいいですよ(笑)。あと『さんぴんCAMP』のDVDもすごく面白かった。ブッダだけ、全部、レコード2枚使いでライヴやってるんですよね。「俺らは違うぜ!」て感じで。
原田〈さんぴんCAMP〉は、アンダーグラウンドなものがオーバーグラウンドに転換する瞬間みたいな感じだったの?
澤田当時のアンダーグラウンドの集大成って感じですよね。
原田リスナーの立場としては、点在していたマイノリティーが一気に集合した喜びみたいなものがあったのかな。なんかすごい気分の高まりがあったということは話に聞いたことがあるんだけれど(笑)。
澤田DVDを見ると、豪雨の中でもすごい盛り上がりで。でも、僕も〈さんぴんCAMP〉は当時のロッキング・オン・ジャパンのレポートで知ったくらいなんです(笑)。だいたいDVD買ったの今年ですからね。
原田現場感が全然ない(笑)。
澤田日本語ラップが成長していく過程とか、一切体感してない。全部文字情報で後追い(笑)。駄目ですねえ。実際そういうのって、ちょっとコンプレックスですよ。
原田そんな二人でも“人間発電所”は大好きっていう。
澤田2006年現在のOOPS!編集部でも、屈指の稼働率を誇る曲ですからね。外野にも届く強烈な力があるわけで、やっぱり不朽のクラシックですよこれは!






























